人目を気にする人のコミュニケーションが分かりにくい理由

悩みの正体, 気持ちとの向き合い方

人目を気にする人のコミュニケーションが分かりにくい理由は、かっこつけているから。

人目を気にする人は、「人からどう思われるか?」を気にします。

でも、この言葉は少しおかしくて、「人からどう思われるか?」なんてことは、本当の所、誰もわからないんですね。本音と建前とかそういう話ではなくて、人、つまり他人というのは、自分がどう思われていると思おうが、色々と勝手に思うものです。

誰も神様でないのだから、「人がどう思うか」なんてわかりっこありません。

これはすごく大切なポイントですね。

人が(自分のことを)どう思うかなんて完全にわからない!
くらいに思っちゃった方が、心としてはとてもいいと思います。

自分がいいと思っても、人には悪いと思っていることもあれば、悪いと思ってもいいと思っていることもあります。本当に、何にもわからないんです。

だから、「人がどう思うか」は、結局のところ、

自分が、人からどう思われていると思っているのか

これだけなんですね。

自分が思っていることなんです。自分の推測、自分の考え、自分の思い込みにしか過ぎません。

だから、人目を気にしている人は、自分には、本来わからないものに対して、勝手に推測、考え、思い込みをしている傾向が強いんだなと知ってください。

そして、人目を気にする人のコミュニケーションがなぜ、伝わりづらいかというと、まさしく、この人に対する推測、考え、思い込みが邪魔しているんですね。

大抵が自分の中にある劣等感なり、プライドなり、承認欲求のようなものです。

私のことバカだと思われるんじゃないかとか、心を読まれているんじゃないかとか、私のこと見下されないかとか、この人に認められたいとか、この人からすごい人、できる人と思われたいとか・・・

そういうものが強いと、他人にどう思われるかを気にしてしまいます。

そもそも人目を気にするのは、自分に自信がない証拠。自分に自信があれば、むしろ、「どうぞご遠慮なく私をみてください」になったっておかしくありません。

他人の目が気になるときは、

人が自分の弱みに気づいてしまうのではないか

と恐れているんですね。

そういう人は、基本隠そうとします。弱みは隠して、保身に入るんです。

でも、何度も書いていますが、これは「自分が勝手に考えている」ことであって、他人が自分のことを本当のところどう思っているかなんて、わかりっこないんですね。

自分の推測を元に、自分で恐れ、自分で対策を練り、自分で保身に走るんです。まるで他人が関係しているように見え、すべて自分の頭の中で完結しているんですね。

 

コミュニケーションの場合ですと、相手に質問をしても誤解される人がいます。または相手の質問に答えても誤解される人がいます。誤解されるのは、恐る恐る話しているからです。たとえ言い方はハキハキしていようが、内側では、自分の気持ちを遠回しに話そうとしてしまっています。

すると、相手に誤解され、誤解されるから、追加の説明が必要になり、後から「あ〜そういう意味ですね。」と納得される・・・こんな会話をよくしてしまう人は、心当たりがあるかもしれません。

自分の心の中で、「このように思われたくない、あのように思われたくない」などと色々考えすぎたり、本当の気持ちを省略しようとしたりすると、結果的に相手に伝わらない・・・ということが起きてしまうんです。

見た目は冷静に見えても、心の中では戦場です。

どこかかっこつけようとしていたり、見栄を張ってしまったり・・・そういう態度には、本当の気持ちがオブラートに包まれていますから、相手に伝わりにくくなってしまったり、誤解されてしまうんですね。

分かりやすいコミュニケーションは、自分がわかっていること、感じていることをそのまま伝えることです。

勿論、ここでは話し方講座ではなく、心の話ですから、言い方や話し方は相手に伝わりやすく工夫していくところは、工夫していったらいいでしょう。でも、ポイントは、思っていることに変な装飾をつけたり、かっこつけたり、本当の自分より大きく見せようとしたり、歓心を買おうとしたりしないことです。

最初は恐怖があるかもしれません。でも、その勇気の元は、人目を気にしているように見えても、結局気にしているのは、自分が、人からどう思われていると思っているのかであって、人が(自分のことを)どう思うかなんて完全にわからない!というスタートに立ち戻ることからやって来ます。

等身大の自分でコミュニケーションをとっていくことで、ぐるぐると遠回りして、尾ひれはひれついたものが取り除かれ、心軽く、シンプルで分かりやすいコミュニケーションに繋がっていくと思いますよ。