些細なことを気にしている家族や他人への対応

2021/11/05悩みの正体, 気持ちとの向き合い方

辛い時、悲しい時、苦しい時、他人とか家族がよく言う言葉の一つ。

「気にしないでいいんだよ。」とか、「気にしないで。」とか、「気にしない〜♪気にしない〜♪」

・・・。

カウンセラーですら、「気にしなくていいんですよ。」とか真面目な顔して言う人がいます。

でも、はっきり言って、この「気にしない」の言葉、全然役立ってない・・・って話です。

普通に考えて、苦しい気持ちになって、「気になる」っている人は、今、辛くて、悲しくて、苦しいんです。

それに、対して、「気にするな。」と言うのは、

凹んでいる人に対して、色々あっただろうけれど、そんなことで、辛くもなるな、悲しくもなるな、苦しくもなるな・・・気にしなくていいんだよ〜♪と伝えているようなもの。

もっと言うと、「あなたが辛いと思って、悲しいと思って、苦しいと思っていることすら、おかしいですよ〜!。」って伝えているようなもの。

そうすると、どこか相手は、心の隅で、「辛くて、悲しくて、苦しい私もダメなんだ・・・。」とか「辛くて、悲しくて、苦しむことすらダメなんだ・・・」って感じちゃうかもしれないんです。

たとえそこまで感じなくても「気にしないで。」は、「気にしている自分」に対する明らかな否定です。

そう考えると、「気にしない」って本当に酷い言葉ですね。

気にする程に悩んでいて、どうにもならなくて、気になって気になって仕方がなくて、自分でもどうすれば気にしなくできるのか、わからなくて・・・そんな人に対して、「気にしないで。」って言うのは、酷です。

もっと言うなら、ちょっと冷たいです。

他人から言われる「気にしないで」とか、「気にしなくていいんだよ。」的な発言は、よほど言ってくる相手に対する誤解か何かを持ってたんじゃない限り、相手のこころの栄養にはならないと思います。

逆に相手が、自分を傷つけている(と思っている)相手だったら、その相手から「気にしないで。」と言われたら、「は!?むしろあなたが傷つけているんだよ!。」ってなるだろうし、

事情をあまり知らない、家族や友人が、「気にしなくていいんだよ。」って言ってきたら、よくある
「あなたには、私の何がわかるんですか?。」ってなっちゃうと思います。

「気にしない」って全然励まされるどころか、癒されるどころか、本当に辛い人にとっては・・・結構、痛いんですね。

だから・・・

「気にしたい」、「気にせざるを得ない」人には、十分、気にさせてあげればいいんです♪ってこと。

人って、悲しい時、辛い時、苦しい時は、やっぱり悲しみ対し、辛さを感じ対し、苦しいと思いたいんです。

自然に湧き上がってくる感情なんです。

そういう自然に湧き上がってくる感情すら味わっちゃいけない、常にハッピーでいなきゃいけない、常に、乗り越えなきゃいけない・・・って本当に重くて、窮屈で、本当に辛いんです。

もしこんな自体が続くなら、そういう場合は、本気で長期的に病気にでもなって、悲しみ、辛く、苦しい自分を対外的にも、肯定してもらうしかないです。

悲しみたい時期に、辛い時期に、苦しい時期に、十分に、悲しい、辛い、苦しいを味わえなくて、我慢し続けた人は、その溜め込んだ思いを抱え込んでしまいます。

重いです!しんどいです。

だから、周りの人へ。

「気にしないで。」とか、あまり軽々しく言うの、もうやめましょう。

「気にしたい」時があるんです。自分の痛みをそのまま感じたい時があるんです。真っ当な正論も、人生哲学も、どこかの名言も、かっこいいアドバイスも何にも聞きたくなくて、ただ、自分の痛みに向き合いたい時が、人にはあるんです。

させてあげましょうよ。

人には自由がありますから。どの感情を所有するか、自由がありますから。

いつでもどこでもすぐに立ち上がらなきゃいけないルールみたいなのを課すのは、本当に重いから。

「気にしない」じゃなくて、「気にしていいんだよ。そうだね。辛かったよね。」と思ってあげましょ。