あまり反応がない人とどう接したらいいの?

2021/04/29悩みの正体, 気持ちとの向き合い方

職場で、話しかけても全然リアクションがなく、その人と話す時は、ついつい言葉を選んでしまいます。話しても特に反応がないので、どう思われているのか気になってしまいます。

 

人は、話をする以上、反応が欲しいのが自然です。イエスでもノーでも、自分が言ったことに、何か返ってくるというのを当然の様に期待してしまいます。

だから、思った通りの反応が得られないと、まるで一方通行で、すっきりしないんですね。会話というものは、やはりキャッチボール形式で、言ったら何かが返ってくるのをどこか期待していますから。

反応がない人に対して、「反応をしてください。」ということはできないんです。勿論、コミュニケーションをとって、お互いの気持ちを疎通させるのはできますが、最終的にどう反応しようが、その人の自由なんですね。

相手の反応を見て、「人が話しかけているのに、そんな薄っぺらい反応なんて失礼だ!」ともしかしたら心の中で感じているかもしれません。でも、これはあくまでも、自分が感じた自分の価値観なんです。

相手が反応をしたいと思えばするし、したくないと思えばしない・・・それだけなんですね。

だから、相手の反応に、心を悩ませていること自体が、既に相手の領域に入り込もうとしていると気づいて頂きたいなと思います。まさに、相手がどう反応するかにおいて、自分の思い通りにしようとしている・・・境界線の立ち入り禁止区間に一歩、足を踏み入れようとしている瞬間です。

不安やイライラ、恐れや心配、自信の喪失は、こうした、境界線の侵入が起きようとすると、必ず発生してしまうんですね。自分の感情をよく観察してみることで、今、どういう位置に自分が立っているかよく見えてきます。

もし、相手のことでイライラしたり、「なんで反応してくないんだよ!」と怒っている気持ちが内心、隠れているなら、相手と自分の境界線に気づくチャンスです。

自分にとって、「反応しない」と思っているその相手の反応が、まさに相手の反応なんですね。これが答えなんです。相手の反応はちゃんと、「反応しない」ことで反応しているんです。

そこに自分の型をはめ込ませようとすると、苦しくなってきます。相手の反応は、自分にとっていいか悪いか、ふさわしいかふさわしくないかに関係なく、やはり相手の反応ですから。

だから、冒頭の悩み・・・悩んでいるところのズレを少し矯正してあげることで、案外すぐにスッキリしてしまうものです。

どうして相手は反応してくれないか?

ではなくて、

どうして自分は自分の思い通りの反応を得られないことに、ここまで心を騒がせるのだろう?

とか、

どうして自分はこうも欲しい反応があって、そうならないことに引っかかってしまうんだろう?

と考えるところがポイントですね。

ついつい、自分の感覚、自分の考えは絶対的なものとして、固定化させてしまい、相手のおかしなところ、相手の至らないところばかりに注目しようとしてしまうと迷路に入り込んでしまいます。

相手は十分反応しています。
自分の「反応」の定義を広げてあげる時です。