“恥”の思いから解放される方法

気持ちとの向き合い方

恥を持っているのは、自分が持っている暗い部分を日々認識しながら過ごすようなものです。

恥の気持ちを抱え続けて、生きていくのはどこか重苦しく、負担に感じますよね。今回は、そんな恥の思いから解放される方法について書いていきます。

恥の正体は何か?

自分が恥と思っている事実は、実は表面的なものです。その中身に気付かず、いつまでも表面のことばかりにとらわれると、どこまでも恥に振り回されることになってしまいます。

たとえば、夫がギャンブル依存性で、このことを恥と思っているとします。その時、頭の中では「夫がギャンブル依存性なのは、家族の恥。夫さえこの問題がなければ、この恥がなくなり、もっと生きやすくなるのに」と思ったりします。

夫の依存性が恥と思っている段階では、いつまで経っても、この恥から解放されません。なぜなら恥の理由を全て他者に被せてしまっているからです。

ここに留まり続けるのをやめて、「自分はなぜ恥と思っているのだろう?」ということを真剣に考えます。

そうすると、実は「夫と結婚したことが恥と思っていた」「自分の選択、自分の人との向き合い方(依存症の夫でも夫婦として向き合う)、に覚悟が全然なかった」などと、実は自分の思いや態度に恥じていたことが見えてきます。

別の例で、お金が少ないことを恥としているとします。でも、実は心の奥底では、「お金が少ないとバカにされるのではないか」、「認められないのではないか」と恐れていて、実は、自分が「認めらないかもしれない」という恐れが恥を生み出していたと気付けます。

こうやって、本当の恥の正体を自分に当てはめた時、本当は何だったのかを明らかにすることで、結局のところは、「恥の思いを自分は選んでいた」ことに過ぎなかったと分かれば、現実的に対処する方法を考えられるのです。

自分にオッケーを出す

恥の正体がわかったら、あとはシンプルです。先ほどの例だと、「依存性の夫と結婚しているなんて、恥だ!」、「人から認められないなんて、恥だ!」となれば、夫と離れ、人から認められるようなことをすることに変えるか、そういう自分にOKを出すかだけです。

「恥」そのものが無くすことに急ぐことはあまり賢明ではありません。問題は恥を抱えて、暗い気持ちになったり、落ち込んだりしていることであって、恥そのものがなくなっても、幸せかどうかは別の話です。

確かに恥はなくなったけれど、自分が全く情熱のわかないことに甘んじたりする羽目になってしまうこともあります。

恥を感じる自分の気持ちを解放するためには、「自分で自分にオッケーを出す努力をすること」です。

「依存性の夫を選んだけど、人がどう言おうが、私は夫を愛する。人を愛することは恥ではないし、その選択をオッケーとする。」「自分はお金が少ないけど、自分は成長するために、日々努力している。今は途上にある自分の選択をオッケーとする。」というように、自分で自分にオッケーを出します。

恥は自分で自分を否定しているから感じるのです。他でもない自分が自分にオッケーを出し始めたら、誰も太刀打ちできなくなります。

堂々とすること

恥の正体を明らかにし、自分で自分にオッケーを出したのなら、あとは、堂々とすることです。

後ろを振り返らず、堂々と前へ進み続けます。

恥を持っているというのは、どこか後ろめたさを感じ、ビクビクしている状態です。

その恥とお別れをしたのなら、潔く堂々とした態度を貫きます。他の誰が何と言おうが怯みません。意識的に堂々とする選択をします。

堂々として、堂々とした行動をしている時、以前の恥はそれほど注目するほど重要でないものに変わっていき、恥を抱えず、自信を持って毎日を送る自分へと次第に変わっていくのです。