上司とそりが合わないことが引っかかっている時の考え方
上司とそりが合わないという感情を持っている時というのは、何かしら、心に抵抗感があると思います。
本来は、「そりが合う」、いい関係でいられるべきであるのに・・・なぜなら、その方が気持ち良く働けるし、その方が自分も気持ちがいい・・・
なのにそりが合わない。
この抵抗感・・・重いですよね。
そんなあなたに伝えたいことは、「上司とそりが合っても、合わなくてもどっちでもいい」ということです。
上司とそりが合わないと悩んでいる人は、おそらく、「上司とソリが合えば、もっとストレスなく、もっとスムーズにもっとより良くなるのに。」
と思っているかもしれません。
そして、その先にあるのは、「上司とそりが合うことが良いことだ」という考え方があります。そしてその先には、その良いことが起きると、自分自身の幸せと満足も得られると考えています。
でも、現実は、上司とそりが合わない。つまり、自分の心の中で「良いこと」として、考えていた「上司とそりが合う」が現実化されておらず、冒頭に書いた、抵抗感が生まれてきて、それがストレスにもなるし、会社に対する不満や、自分に対するイライラにつながってきているんですね。
「★★が良いことだ」と思うことは、それと違う現実に対して、「良くないことが起きた」と脳は認知し、その現実に対する抵抗感が、心を重くします。そう考えると、何が自分の心を軽くさせることの邪魔になっていたかというと、「★★が良いことだ」と決めた、自分の考えにあったわけです。
だから、その固定された考えに一旦揺さぶりをかけてみる。それが「上司とそりが合っても、合わなくてもどっちでもいい」ということなんです。
一緒に考えてみましょう。
まず、上司云々を一旦横に置いて、人とソリが合わないということは、とっても自然なことです。それに、そもそも合うはずがないわけです。育った環境も、世代も、性別も、価値観も・・・当然違うわけで、仕事の姿勢も、働く目的も全然違うわけです。兄弟であれ、親であれ、それこそ好きで惹かれあった妻であれ、ソリが合わないことがあるなんて自然なことです。
そして、仕事の話に戻しますが、そもそも働く目的も、みんなそれぞれ違います。同じ会社、同じ環境を共有していますが、一人ひとりのニーズも目的意識も、全然違って普通なんです。
もし、あなたが独身で、キャリアアップを目的に仕事をしていたとします。この会社で成果を上げて、次のところにステップアップを図ろうと考えていたとします。一方、上司には、高校生の息子が2人いて、上司は2人息子が私立大学に行く可能性があるという現実の中、そのお金をどうやりくりするか、そのためにも、働く目的なんか二の次、まずは、いかに安定して今の会社に留まり、安定した給与をもらい続けるかということだけを考えているかもしれません。あなたはアグレッシブかもしれませんが、上司は保身かもしれません。目的が違えば、とる態度は当然変わります。
目的意識が違うから、「なんだか、合わないな。」という感覚が出てくるのも、とっても自然なことです。まずは、自然なことに、あまり目くじらを立てず、受け入れていきましょう。
その上で、自分の心の奥底には、実は何が眠っていたのかな〜ということを探ると、「上司の態度なり、やり方なり、考え方なりが、このように変われば、私はこうなれるのに。」という自分の気持ちがあったりします。
でも、それってすごく自分に優しくない考え方だと思いませんか。
なぜなら、あなたは上司の力をものすごく過大に評価して、上司が変わることが、大袈裟に言えば、自分の幸せを動かす、自分を満足にさせると思っている・・・逆を言えば、そこまで上司は自分の人生をコントロールする絶大な力があると言っているようなものです。
極端に言えば、自分を軽んじていて、自分は自分で幸せになる力などない、上司次第だと、言っているようなものなんです。
そんな扱い方では、自分がかわいそうです。自分の幸せや満足を他人に依存するという行為自体が、とっても、自分に優しくないので、結果、自分を傷つけてしまう・・・抵抗心もその一つです。
注意したいのは、上司とソリは合わないし、合わないなんて自然なことと分かり、「じゃあ、私はどうするのか?」変えられないものではなく、変えられるものにフォーカスしましょうなどという、自分ができることを考えることを薦める自己啓発的なことが重要なわけでもないんです。
別に合っても、合わなくてもどっちでもいい、その上司の在り方に反応して、自分を変えようとしなくてもいい、そこにたどり着いてほしいなと思います。
伝わりましたでしょうか。
退職するにしても、上司とソリが合わないので、退職するではなくて、退職したいから退職する、上司とソリが合うか合わないかという問題をドラマチックに仕上げないということです。あくまで、合っても、合わなくても、そこはどっちでもいいのです。
相手のせいでこうなってしまった・・・のような犠牲の気持ちは、心が軽くなりません。許せないとか、あいつのせいで・・・みたいな恨みがましい気持ちもみんな心が重たいものです。
上司とソリが合おうが、合わなかろうが、どっちでもいいんだということを自分に言って聞かせてみてください。上司がどんな出方をしようが、自分は幸せになれるし、満足感を得られる存在であることを覚えていてください。
写真:福井県 鉾島(ほこしま)
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