心配性の治し方-まだ起きていないことを常に考えてしまう人へ

2023/01/05気持ちとの向き合い方

自分は心配性だ!とまず自分が自覚できているだけで、すごいことだと思います。本当に心配性の人は、悩みの中にいつもいますので、心配性についてどうこうしようと取り組む余裕すらありません。

だから、少なくとも自分は心配性だと自覚し、この心配症について何とかしたい!というふうに考えているだけで、すごいことだと思って大丈夫です。

心配性というのは、多くの場合、未来のことに対して、「この先どうなってしまうのだろう」とか、自分の頭の中に良くないことを想像してしまって、「〇〇が起きてしまったらどうしよう」とか、そのように考えています。

人間は常に防衛本能がありますから、自分に危険が迫ってくるかもしれない、攻撃があるかもしれないということに対して、事前に何かしらの対処を考えようとするのは、とても普通のことです。

だから、心配をしたり、「こうなったら、こういうことをしよう」と事前に考えたりすること自体は、何も悪くないですし、むしろ自分を守ってくれるものです。

ただ心配性となると、恐らく必要以上にあることを考えてしまっていて、膨大な時間を使ってしまったり、必要以上に守備を固めてしまって、自分の心がずっしり重くなってしまったり、そんな状態になっている時かと思います。

そのような時に、まず自覚したいことは「時間しか解決できないことがある」ということです。

心配している事柄は、大抵まだ起きていないことに対する不安です。起きていないことですから、所詮は想像にしか過ぎません。 でもいずれ時が経つにつれて、色んな事が明らかになってきます。そして明らかになってくると、「心配をする」というよりも、「対処する」ということに変わっていきます。

相手から攻撃が来たらどうしよう…と考えている時は心配ですが、実際に相手からの攻撃がきたら、心配なんてしていられません。武器を持って戦わなくてはいけません。

だから、心配しているという時点で、まずは「まだ起きていないことだ」ということをよくよく自覚する必要があります。

ただ、日付が過ぎていけば、いずれ事は明らかになってきます。今できることを全てやっていて、あとは心配する以外はやることがない(ここがとても重要なポイントです。)のだとしたら、日付がただ過ぎていくのを待つしかありません。

そういう時は一通りできることはやったので、あとは、ことが明らかになったら、その都度取り組んでいこう!と決めることです。

心配性が良くないのは、絶えず心配することによって、実際に何か具体的な行動をとらないといけない時になったとしても、ちゃんとした行動をとれないのかもしれない…と常に自分自身のことを疑っているという点にあります。

つまり、自分自身をあまり信頼していないわけです。

自分を信頼していない、というのは自分に決して優しくありませんから、心はずっしり重くなっていきますし、心配している自分にも嫌気がさしてきます。

心配をすればするほど、自己不信感が高まるということがよくわかれば、心配することは自分にとってあまりいいことではないな…ということが見えてくると思います。

また、自分の心配だけでなく、他人の心配をして忙しくしている人もいます。

これも同様に、他人を心配すればしているほど、相手に対して信頼していないことを表しています。

それは、相手に対してとても失礼な態度でもありますし、ましてあなたがとても大切な人間であればあるほど、心配しない方がいいわけです。

心配されないということが、その人の自己肯定感を高めるきっかけにもなりますし、相手に信頼されているということは、その人自身の自信を高めてくれます。

もし本当に心配するほどに、相手が大切で、愛しているのであれば尚更のこと、手から離して、心配から離れていく必要があります。

心配症の治し方というのは、このように心配するデメリットをよく理解するということです。

心配していればなんとなく頭がいっぱいになって、そのことの問題について深く考えているような錯覚がしますけれども、実際は何も考えておらず、ただ起きてもいないことに対して、あれやこれや悩み、時間を無駄にしたり、自分を疲労させたりして、自分に優しくないことをしているのだ…ということをよく自覚することが重要です。

そして先ほども書きましたが、時が来れば明らかになることについては、時が来た時にはちゃんと対処できる自分を信頼する…そしてその時が来るまでは、今の自分ができることをしていくということです。

逆を言えば、今の自分ができることが明確になっていない場合、心配のタネについて心配してしまう可能性が高くなります。だから、今自分が何をできるのかということについて、しっかり紙に書き出し、心配する代わりにやることをちゃんと明確化していくことは、とても大切です。

心配する代わりにこれをする!ということが明確であって、今はちゃんとそれに取り組む、そして時が来た時には、ちゃんとその問題に対処する…対処できる自分を信頼する…これが心配症の治し方です。

1日や2日で、心配性がいきなり消えてなくなるものではありません。 日々の練習が不可欠です。 自分は心配性だな…と思う方は特に紙とペンを出して、まずは心配していることについて、今他にできることはないか?をしっかり洗い出し、そして、その上で、時が来るまで何ももうないのだとしたら、心配する代わりにやることを明確し、まずはそれを取り組んでいく…怖くてもやってみる…心配したくなっても、とりあえずやってみる…それを繰り返してみてください。

このように時間の使い方を変えてみることから、まずは始めてみてください。

写真:北海道 能取岬

 

 

Posted by kokoronoeiyo