相手の「言い方が良くない!」と思っている人へ

2021/11/05勇気と挑戦, 気持ちとの向き合い方

「あの人の言い方が良くない!」
「言い方にイライラする!」

そんな風に思う時があると思います。

「言い方が良くない」は、一見、すごく筋の通った発言ですが、
実は、問題の本質から、論点を簡単にずらしてしまうんです。

「言い方が良くない!」にフォーカスを当てる時、
「言い方」そのものをあれこれジャッジしています。

そして、結局は、言い方によって、
「言い方の悪いあなたの言うことは、聞けません!」
と宣言していることと同じなんですね。

でも、言い方はやはり、装飾品です。

食べろ!

という言い方は良くなくて、

食べなさい!

だったら、まだ良くて、

食べてほしいな・・・

と言ってくれるなら、控えめだからいいなとか。

また、文型や語尾だけでなく、
単に言葉遣いが悪いことを、

「言い方が良くない」

という人もいますよね。

バカ
という言葉は、言い方が良くないけれど、

賢くない
と言うのはいい・・・など。

いわゆるスラングとか、
人を傷つけるような言葉、罵るような悪い言葉のカテゴリーから出た言葉をすべて、「言い方が良くない」で片付けてしまうこともできます。

こころの栄養ですから、
何も言い方が良くないことを擁護するつもりはありません。

言い方そのものは、こころの栄養に大切ですから。

ただ、今回お伝えしたいのは、
もし、誰かあなたの大切な人で、
その人との関係を修復したいと心から望んでいて、
そして、相手の「言い方」に苛立っているのなら、

言い方が良くない!

で話を進めるのはもうやめましょう。

「言い方が良くない」は真っ当な正論に見えて、最初に書いた通り、本質から論点をずらしてしまうんです。

本当の原因は別のところにあっても、言い方にばっかりフォーカスを当てるあまり、「言い方の議論」に話が差し代わってしまいます。

喧嘩が起きた理由も、衝突が起きてしまった原因も、
なぜか「言い方がどうであったか」で上書きされてしまって、
相手を赦せなくなったり、相手とのコミュニケーションを避けてしまったり、
自分一人で、悶々と悩み続けてしまったりするんです。

だから、相手の「言い方」は確かに悪かったかもしれないけれど、
そこは一旦置いておいて、本質を見ることはとっても大切です。

逆に自分自身が悪い言い方をしてしまっても、
もし相手がちゃんと本質を掴んでくれたら、とっても嬉しくなると思います。

言い方に囚われすぎるあまりに、ずっと心が重たいままになっているのなら、
今、「言い方の議論」を手放す時です。

相手が〇〇って言った!だから傷ついた!
言葉に囚われるあまり、ずっと心を重たくなってしまいます。

「言い方」は大切です。とっても大切です。

でも、放ってしまった言葉は二度と消すことができないのだから、
撤回不可能な場所をずっと見て、相手を責めたり、自分を哀れんだりするのをもうやめていく。

もっと大切な本質のところにちゃんと戻っていく。

「言い方」にこだわるのを手放していく。

Posted by kokoronoeiyo