先延ばし癖があると思った時に考えること
月末になりました。「2月中に終わらせないといけないことは終わっている?」「3月に持ち越しになる仕事はある?」など、やらなくてはいけない様々なことで、てんてこ舞いになりながら過ごしている人も多いのではないでしょうか。
重要ではないことを先延ばしにしているのは全然、問題ありません。延ばして、延ばして、延ばしすぎたら、いつの間にか消えちゃった・・・なんてこともあるかもしれません。それならそれでいいですよね。最初から、消えてなくなってもどうでもいいようなものだったわけですから。
でも、重要なこと、本当はやりたいこと、もしくはやらなくてはいけないことをいつまでも先延ばして、自分が思うように前に進めていないことはストレスです。悩みのタネになります。今回は、そんな先延ばし癖がある時に考えてみたいことです。
目次
大切なことが分かっていない
先延ばしが続く時、実は自分自身が「何が大切で、何が大切ではないか」をあまり分かっていない可能性があります。「そんな馬鹿な・・・自分の行動は、他の誰よりも自分が分かっている、自分がすべきことを知ってるる・・・」と思うかもしれません。
あまり分かっていない・・・というのは「分かっているけれど、詳細には分かっていない」ということです。例えば、経理をしている人が、売り上げと費用は分けたけれど、費用の細かい分類までは分かっていない、ゴミはゴミとして袋に入れたけれど、種類別の分類まではできていない・・・そんなイメージです。
つまり、家事も大切、仕事も大切、子育ても大切、自分も大切、勉強も大切だけど・・・限られた時間の中で、何をどのタイミングでやっていくのかについては、あまり分かっていなく、その場限り的に動いてしまっているかもしれません。特に忙しい人や何でもかんでも頑張ろうとする人に限って、こういう傾向が強くなります。
要は、「優先順位」付けです。確かにこの友達とカフェタイムをすることは大切だけど、それは1週間先延ばしにしても、「これ」を今はやらないといけない・・・とか、自分の気持ちは、部屋の掃除をしたくてたまらないけれど、今は掃除に時間をかけるよりも、「あの人」に連絡しないと・・・とか、そういうレベルの優先順位付けです。
ただ、優先順位をつけるなんて、誰でも知っています。問題は、それなのに先延ばししていることです。優先順位が大切だということが分かった上で、次の章で、もっと奥深く、心の中を覗いてみます。
自分では気づいていない深層心理
優先順位が大切だからと言って、優先順位をつけ、それ通りに実行したからといって、先延ばし癖がなくなったり、ストレスがなくなったりするかといったら、そんな単純ではありませんよね。
というのも、「優先順位」をつける時の、「考え方」なり「気持ち」の部分に、自分が見えていない部分や見たくない部分があって、それらが邪魔してしまい、優先順位すら「本当は理想としたい優先順位」と違うことにもなり得るからです。
例えばある人が、自分の勉強のための講座へ行くことを優先順位としているとします。その講座は、参加者が互いに発言し合うので、自分の参加は少なからず講座に影響を与えるとします。自分以外の第3者が関わることであり、お金も支払っているし、そして、勉強という自分のためになることであるから、この約束はいつも第一優先にしていました。
でも、そこに行くことは、同時に、自分がずっと後回しにしていた、ウェブサイトの仕事を明日に持ち越すことになったり、家族のお弁当に必要な食材が買えなかったり、自分自身がまともに食事をとることをスキップして、コンビニで済ませないといけなかったりもします。
こういう時、「でも私が行かないと、他のメンバーたちは心配するだろう・・・」とか、「やっぱり勉強は何よりも大切だから」と瞬時に反応して、優先順位1位にしてしまうと、一見、「やるべきことをやっている」ように見えて、結局、その時間にできたかもしれない様々なことを先延ばしにしてしまいます。
この人の場合、「人と関わる約束」は自分や家族よりも優先されるべきと瞬時に判断してしまい、他の物事については思考停止になってしまっているのです。
もしかしたら、「人に~のように思われたくない」とか、「他人からの承認欲求」がものすごく強いかもしれません。心の中に、自分を不自由にする考え方や癖があると、結局はそれらが全部ベースになって、選択と行動につながってしまいます。
せっかちでじっとしていられない性格
毎日忙しい、目が回るような仕事量を抱えているにもかかわらず、先延ばしをしているなと感じる時は、実は(ゆっくり座って、考えないといけないような)重要なことを、意図的に避けている可能性もあります。
特に「動いていればひとまずオッケー」「働いていればひとまずオッケー」のように、(恐らく、色々と将来のことも考えないといけないようなことはあるだろうけれど、)「ひとまず、今日仕事をすれば、今日も目の前の家事をすれば、とりあえず今日は大丈夫」的な考えです。
決して悪い考えではありません。むしろ、1日を精一杯生きていて、すごくいい考えでもあります。それにも関わらず、自分の中で、どこか先延ばししているなという事実(気持ち)があるなら、少し見直しした方がいいかもしれません。
例えば、自分は「すぐに答えの出るようなことばっかりを好んでいて、じっくり考えて、結論を出さないといけないようなことから逃げている」とか、「とにかく結果が欲しくて、プロセスに対する忍耐力が弱いかもしれない」とか、「単に、目の前にいる人の要求に反応して、自分のことを後回しにしてきただけだ」などなどです。
先延ばしを見直すためには、たとえ面倒くさくても、一度どこか立ち止まって、「今までの自分の何が「先延ばし」にさせていて、それをやめるためには、(改善するためには)何をしていったらいいんだろう?」と一人で静かに考える時間を持てると、自分が気づいていなかった、もしくは向き合ってこなかった様々なことが見えてきます。
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