食べ物のことで夫婦喧嘩がある方へ

2021/11/05境界線の引き方, 気持ちとの向き合い方

夫や妻と、食べ物のことで何かうまくいかないと思っている方へ。

食べ物のことでうまくいかないのは、
食べ物のことで、あなたが、もしくは相手が、

食べたいものを我慢しすぎているか、食べ物に関する価値観を相手に強要している、強要されている

からです。

今回は、食べたいものを我慢しすぎているという点について、書いていきます。

別に夫婦に限らず、誰とであっても、食べ物のことで、心を騒がせたり、心を落ち着かせなくさせるのは、
とってもナンセンスです。たかが食べ物ごときで・・・もったいないことです。

人は単純で、空腹状態ではイライラしやすいんです。ただ単にお腹が空いていると言うだけで、人に優しくできなかったり、頭の中が食べ物ことでいっぱいで、食べ物のことしか考えられなかったりします。

食べ物とうまく付き合うことは、こころの栄養にもとても大切です。

たまに、外食先で、家族がメニューのことで、喧嘩していたりするのが聞こえてきます。すごくもったいないことです。所詮、食べ物です。空腹を満たすものです。

怒ったり、文句言ったり、心を濁してまで、相手にするようなものじゃありません。

でも、たかが食べ物、されど食べ物で、食べ物ってバカにできないんですね。人間の気持ちを揺さぶりかねない影響力も持ち合わせていますから。

 

 

今回は私のエピソートをお伝えしようと思います。

昨日、私は午後からジムに行っていました。
外出中の私に、家にいる夫から「夕飯、なんか美味しいもの買ってきてよ。」というメールが来ました。

さて、私の気持ちの状態ですが、私にとってジムの帰りは、お腹が空きます。なので、私は若干の空腹状態で、且つ、ちゃっちゃと夕飯を作って、さっさと食べたい感じのモードです。

「何か案ある?」という私のメールに、夫から返信が来て、「食べたいものは、サラダ、パスタ、もしくは面倒くさかったらKFCでもいいよ。」という内容でした。

私の夫がパスタといえば、それはトマトミートソースのことを意味します。

ちなみに、私の好きなパスタは、オイル系です。ボンゴレビアンコとか、たらこパスタとか・・・です。パスタなら・・・の話です。でも、昨日のスーパーでは、たまたま焼きそばのフェアみたいなのがあって、太麺の焼きそばがとっても美味しそうに見えました。それで、私の気持ちは、焼きそば食べたい!という風になったんですね。ちなみに、私の夫は焼きそばがあまり好きではありません。

私は家に焼きそばの具材があったのもあるし、何より焼きそばが食べたくなってしまったので、勿論、太麺の焼きそばを買いました。焼きそばなんてしばらく食べてなかったから、久しぶりです。家にはパスタを作れるものが一つもなかったので、トマトソース、ひき肉、パスタの乾麺も買いました。

サラダと言っていたので、ベビーリーフやハーブなども買いました。ついでに、KFCで、チキンを2本とコールスローも買いました。これは念のためです。もし、パスタが気に食わなくても、KFCでもいいという夫の発言はある以上、代替できます。

家に帰って、夕飯の支度です。サラダを作り、そして、パスタと焼きそばを作りました。ちゃっちゃと作りたいモードなので、ちゃっちゃとできる範囲で作りました。

両方完成して、私のお皿には焼きそばとサラダ、夫のお皿には、パスタとサラダが並びました。ついでに夫はKFCのチキン2本のおまけ付きです。

特に何もなく、平和な夕飯でした。

自分の気持ちを大事にし、夫の気持ちも大事にするなら、パスタと焼きそばになった・・・それだけのことです。2つも作るの?とか、夫婦としての統一性がない?とか全然思いません。そんなことより、気持ちを大切にします。

夫がパスタという候補を出したからと言って、「パスタか・・パスタなら、せめてオイル系ならいいけれど・・・オイル系で妥協してもらって、たらこパスタにしようかな!」なんてしません。

たらこパスタでも、食べるかもしれませんが、それは、本来の夫の希望ではないからです。パスタはパスタとか、誰がどう言おうが、夫が言うパスタはやはりミートソースのことなんです。また、たらこパスタは、私は確かに好きですが、その日の私の希望でもありません。

つまり、もし、たらこパスタにしたら、2人共が第1希望でないものを、2人共が食べることになるんですね。とてもナンセンスです。

妥協するというのは、心に負担がかかります。本当はしたくないことしているんですから。

食事が終わって、なんか些細なことに気にくわないことがあったら、この妥協が引き金になって、イライラしてしまうかもしれません。気持ちなんて、コロコロ変わります。些細なことがきっかけで・・・なんてよくあることです。だから、この些細なことをバカにはできないんですね。

また、たらこパスタにはしなくても、夫を優先にするあまり、私自身の希望を完全に無視して、KFCでいいか、トマト系パスタでいいかってこともしません。勿論、自分が本当にそれでいいや!と思う時はすればいいですが、したくない時はしません。

不用意に、自分は我慢しないといけない!なんていう経験を心に蓄積しません。ふとした時に、「夫との生活では、焼きそばすら食べられない!」などと思ってしまって、それがまた引き金になり怒ったり、被害妄想になって、自分を傷つけるかもしれません。自分の気持ちは、とっても大切です。自分が一番労ってあげないと、誰も自分以上には癒してくれません。

食べ物について、いちいち揉めたくない、食べ物のことで喧嘩したくないからと言って、盲目になって、何でもかんでも、与えられたもの、また、食べられるものを食べるということに徹している人もいますが、そんなことをしているのも、知らず知らずに自分を傷つけてしまっていることもあります。

食べたい!という欲求をちゃんと守ってあげることは心にとって栄養です。相手の希望に添い、また自分の希望にもちゃんと自分が添ってあげるんですね。

夫婦が同じものを食べる必要など一切ありません。子供に対しては、親は栄養管理など沢山の責任はありますから、コントロールしないといけないことが出てきますが、配偶者は独立した一人の大人です。

もし、相手が、自分と同じものを食べろと強要してきたら、それは境界線の侵入です。完全に黄色信号です。また、自分が食べたくないのに、無理に合わせているなら、それは自分の境界線を相手に明け渡してしまっています。これも黄色信号です。

いずれの場合も、どこかの時点で、我慢がプツンと切れてしまったり、自分は我慢しなくちゃいけないんだ・・・という自分を大切にしない思いを心に蓄積させ続けてしまったり・・・心には不健康です。

たかが、食べ物ですが、心に与える影響は結構なものがあります。何しろ、毎日「食べる」わけで生きていく上では切り離せないものですから。

勿論、相手に合わせて構わない時は、合わせてあげればいいんです。「何食べたい?」「なんでもいいよ。」の日だって、いっぱいあると思います。私たち夫婦も、お互い相手に合わせることも沢山あります。

でも、合わせたくない時は、合わせないの気持ちも大切にしてあげればいいんです。好きなものを食べてください。そして、あなたの配偶者には好きなものを食べさせてあげてくださいね。