やりたくないことをやらなくてはいけない時
やりたくないことをやらなくてはいけない時があると思います。
家庭で。
職場で。
やりたくないな・・・と思った瞬間、心はぐっと重くなるんですね。
もう嫌だ
やめたい
と。
だから、表情も曇るし、気持ちも下がっていきます。
やりたくない時に気分が下がる人は、
やりたいことをやっている時に気分が上がる人です。
だから、そのような人は、やりたいことをやることを好みます。
やりたいことをやって生きていくことに価値があると思います。
やりたいことをやって、自分らしさとか、最高の人生を創ろうとします。
一見、とっても理想的です。
でも、実は、「やりたいことをやる」ことが目的じゃなくて、
その先にある「自分の気分の向上」が目的だったりするんですね。
もう一度。
やりたくない時に気分が下がる人は、
やりたいことをやっている時に気分が上がる人です。
そして、気分が上がるのは快感です。
この快感を味わいたくて、「やりたいことをやる」んですね。
だから、「やりたいこと」が定まらないことも多いんです。
というのも、気分が上がることは、状況によって、時期によって、ころころ変わるものだからです。
そして、「気分が上がる」ために、「やりたいこと」やっているために、
トラブルや困難にとっても弱いんです。
好きでやったことなのに、
最初はやりたいと思ったのに、
ちょっとつまづいたりした時に、
あ、やりたくない・・・とすぐ気分が下がってしまうんです。
そもそも、欲しかった目的は「気分が上がった状態」だったのに、
気分が下がってしまっては、
やっていること意味ない!
って、心は感じ始めるんですね。
そうすると、
もう嫌だ
やめたい
に繋がるんです。
どんなに人が羨むようなことでも、
数ヶ月前の自分は、ものすごい情熱を感じて取り組んでいたことでも、
風船が縮むように、すうっと気持ちが入らなくなっていくんですね。
「やりたいことをやる」目的よりも先に、
自分の気分向上の目的が先行しているから起きてしまったことです。
だから、やりたくないことをやらなくてはいけない時に直面した時は、
気分を頼りにするのではなくて、目的を書き換えるタイミングです。
気分を頼りにしている限り、アップダウンを繰り返して、
心が疲れてしまうからです。
例えば、職場でいきなり人が辞めたりして、
仕事が倍になった時。
その中にはやりたくない仕事も入っていた時。
そんな時は、自分がこれまでやっていた、
Aという仕事がやりたかったのに!
Aをやっているから気分が良かったのに!
にフォーカスするのをやめて、
この時期は、上司を助けることを目的としようと切り替えるんですね。
そして、上司が嫌いな人は、多分この目的も嫌でしょうから、
ひとまず、欠員が出て、困っている状況の中で、自分ができることで協力してあげて、
少しでも、この時期を乗り越えられるように協力してあげようと、
もっと抽象的に、単に「人助け」をすること
を目的に置き換えちゃうんですね。
良心に従うような目的に書き換えると、心はすっと軽くなります。
家庭でもそうです。
夫が思い通りに動いてくれない、妻が自分に同意してくれない・・・
その結果、やりたくないことをやらなくてはいけない時。
そんな時も、また抽象度をぐっとあげて、
単に「愛すること」に目的を変えてみるですね。
「相手を自分の思い通りに動かそうとすることで、自分のやりたいことを保持する」ことから離れるんです。
そうすると、案外、色々なことを進んで、前向きにできたりするものです。
自分の理想通りに進まなくなった時に、
目的を見直さないと、気分で選択することになります。
自分の気分が高まること、気分が上がることのみを求めようとします。
でも、現実がついてこないと簡単に欲求不満になり、毎日イライラしてしまう、
非常にリスクのある過ごし方です。
だから、やりたくないことをやらなくてはいけない時は、
一時的でもいいですから、目的を変える時なんですね。
日々は刻々と変化しています。
やりたくないことをやるのは一時的です。
人間の「やりたくない!」は「気持ち」であって、
この気持ちはころころ変わるんですね。
やりたくない!という思いに囚われて、
引っ張られるのではなくて、
目的を切り替えていく。
瞬間に感じた気持ちに自分を合わせるのではなく、自分に気持ちを合わせていく。
動じない、軸を持つってそういうことです。自分の気持ちをブラさないんですね。
そんなことをしているうちに、やりたくないことは必ず乗り越えられます。
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