人間関係の境界線

前回のテーマの続きです。

「私さえ我慢すれば」の思いを捨てていくことは、自分の限界であったり、自分の境界線をちゃんと守ることにつながりますということを、前回の記事では伝えました。

【人間関係の境界線】「私さえ我慢すれば」の思いを捨てること①

「私さえ我慢すれば」に続く言葉は、やはり、

できる

なんですね。

そして、この「できる」という言葉はとても肯定的で、可能性に溢れているような言葉に見えて、
実は、考え方によっては、危険な香りがする言葉でもあるんです。

というのも、

自分自身の万能性

を認めることになるからです。

自分自身が万能であると認識することは、心にとっては、とても重いです。

なんでかっていうと、万能じゃないからです。

「(人は誰でも)万能にはなれないのに、万能であらなくてはいけない」
と思うことが、とっても重いんですね。

自分さえなんとかすれば、自分さえ努力すれば、

できる
うまく ...

人間関係の境界線

「私さえ我慢すれば」という思いを抱えている方へ。
今回は同じテーマで、3つに分けて書いていこうと思います。

まず1回目は、「私さえ我慢すれば」の思いをちゃんと捨てようということです。

この我慢を捨てることで、自分になっていくということについてです。

心重くなる自己犠牲感「私さえ・・・・」

「私さえ我慢すれば」の思いは、心をとっても重たくします。なぜなら、私さえ我慢すればの後に続く言葉は大抵、「できる」なんですね。

私さえ我慢すれば、何かができる、何かがうまくいく・・・

んですね。

特に家族に対して。配偶者や子供に対して。

すごく我慢して、犠牲を払っているあなたは、日々心が休まらない日々を送っているかもしれません。

こころの栄養は、境界線という考え方を大切にします。

「私さえ我慢すれば」という考えには、たとえ本当は自分が守らなくてはいけない自分の領域内においてでも、相手に対してオープンになり過ぎているんですね。

相手が土足で、自分のプライベートな部屋の中に入 ...

シンプルに考える

こころの栄養は、軽く考えます。

今回は、軽く生きるために、ずっと握りしめていると心を重くしがちな3つの考え方を紹介します。

1.「負けたくない」という気持ち
2.「認められたい」という気持ち
3.「知っていたい」という気持ち

では、順番に見ていきましょう。

1.「負けたくない」という気持ち

「負けたくない」という気持ちを手放すと考えると、どんな気持ちになりますか?

人によっては、「つまり、勝ちたい」という気持ちを捨てるということか!?と変換する人がいるかもしれません。でも、ここでは「勝ちたい」という気持ちではなくて、言葉通り、「負けたくない」という気持ちです。

ちょっとした言葉遊びに聞こえるかもしれませんが、とても大切なことなので説明します。

まず、「負けず嫌い」と言う言葉に対して、どのようなイメージがありますか?

根気強いとか、頑張り屋とか、そんなイメージを持つ人もいると思います。自分の強みやアピールポイントとして、プラスに捉えるんですね。

また人によっては ...

悩みの正体

自分の人生に満足していない時の状態と言うのは、「自分は足りない」と思っています。現実にないものにフォーカスしている時です。

満足とは、足を満たすと書いてあります。足がないと思っている状態は、満足していない時です。つまり、「足りない」ということです。

では、何が足りないのでしょうか?

お金?
愛?
役職?
友人?
容姿?
健康?

・・・

その他諸々、色々あると思います。

「足りない」と思っているから、満足しないんです。

なので、人生に満足しようと思う人が、自分の足りないことをさっさと満たせば、満足できると思って、頑張るのですが、完全に罠です。

足りないと思っているから、満足しないのに、足りないものによりフォーカスして、満足をしようとするのは、もっと、余計に「足りなさ」にスポットライトを当てる行為です。結果、より満足しなくなります。

そして、今、足りないことに注目している人が考えていることは、「もう少し足りたら・・・」と言う思考です。 ...

シンプルに考える

自分を責めてばかりいると、毎日が苦しくなってきます。しかも、ひとたび自責の念を抱き始めると、本当は自分と全然関係ないことにも関らず、「自分のせいなんだ!」とどんどん責め続け、自責の念が増幅してしまう可能性があります。今回は、そんな自責の念を解放する考え方について書いていきます。

1、毎日が本番ではなくて、リハーサルと考える

完璧主義だったり、理想へのこだわりが強かったり、自分の失敗が許せなかったりすると、自責の念に陥りやすくなります。

現実が、自分が「良し」としている状態に進まないと、仮にその理由は全く他のところにあったとしても、自分でわざわざ問題を集めて、抱え込んでしまうのです。

逆に言うと、自責の念が強い場合、理想や完璧へのこだわりが強いのです。それは、毎日が、まるで何かの「本番」であり、間違えてはいけない、ミスをしてはいけないという強い強迫観念に駆られている証拠です。

うまくいかなかったり、成功できないと、さらに、こんな自分ではダメだと自己啓発をしたり、自分に益々厳しい課題を当てたりもします。そうやって、知らず知らずのうちに自分 ...

シンプルに考える

第3者から見たら、どう考えても悪口以外の何ものでもなくても、当の本人が、家族が言ってくる言葉は自分への悪口として捉えないことがあります。

悪口かどうかの判断は決して難しくありません。あなたが言われて不快だった言葉は、ここではすべて悪口とします。家族に言われた言葉が悪口かどうか分からない場合は、コメント欄に書いてください。

悪口を言わないと気が済まない人たち

家族や身近な人が自分の悪口を言っているにも関わらず、言われることに慣れてしまっていることがあります。

「歩き方が悪い」「服のセンスが良くない」「~の態度が良くない」「付き合っている○○は良くない」などと、身近な存在だからこそなおさら、他人なら遠慮するようなことでも、平気で口にしたりします。

悪口を言う家族がいても、スルーする特徴の一つに、

「もうこの人はこういう人だから。」

と、その人を特定のカテゴリーの箱に入れることによる諦めがあります。

もし、相手を定義することで、何を言われても動揺しないなら、問題ありません。自分の心の状態が、悪口に負けてい ...

シンプルに考える

今はまるで何事もなかったように相手と付き合えても、実は、過去にその人と、ものすごい喧嘩をしたり、バトルをしたり、不満や嫌味を言い合ったりした背景を持っていることがあります。

今が良ければ全て良しのはずですが、ふとした時に、ふと過去の記憶が蘇ってきたり、なんとなく心の中で保留中になっているような感じがして、気になることがあります。他人であれば、気にならなくても、強いつながりを持つ家族なら尚更です。

今回はそんな時に考えたい3つの事について書いていきます。

1、「そういえば・・・」に潜む罠

親や配偶者に対して、過去のことをふと思い出して、「そういえば・・・」と話を切り出したくなる時があります。心の中では、『今、うまくいっているのはいいけれど、そういえば、ああいう問題あったよね・・・。あの問題について何も深く話し合っていないよね。』と考えて、整理したいような気持ちになるのです。

今、目の前で、何か問題が起きているわけでもないのに、自分のタイミングで、自分の都合で、「そういえば・・・」と切り出し、過去のことについて話し合おうとするのは、自己都 ...

シンプルに考える

もうすぐ今年も終わりです。2018年はどんな1年でしたか?新しい年を迎えるにあたり、来年は「こんなことをしたい!」と思っていることもきっとあると思います。

このブログは心のことがテーマですので、来年度特に「何」をするかよりも、「こんな気持ちで過ごしたい」という思いの方を大切にしたいと思います。

思い描いたことを、実現する年にするために、心のブレーキや妨げになる要因はできるだけ避けたいもの。ということで、今回は、ついついありがちな「頭ではわかっているけれどできないこと」について、3つの理由を書いていきます。

理由1:「理想」に固執しているから

人は誰しも、何らかの「理想」があります。そして、その理想に近づくために努力します。

「理想を持った方がいい!」とよく言いますが、このことは少し慎重に考えた方がいいです。なぜなら、高い理想や目標があると、それに引っ張られて、現状に満足ができなくなったり、現状の悪いところばっかり目についてしまうこともあるからです。

もちろん、心が元気な時は、「さあ、理想に向かって頑張ろう!」と、日々邁進し ...

シンプルに考える

毎日悩んでばかりいる、考えても考えても堂々巡りになって、悶々とした日々を送っている時に、悩みから脱出するための3つの対処法を紹介します。

1、人に話すこと(シェア)

とてもシンプルです。一人で考えていても悩みを深めてしまいます。相談できる人、もしくは真剣に話を聞いてくれる人を探して、自分の悩みをシェアします。自分が考えていること、悩んでいることをシェアすることで、自分の考えを整理できるからです。

自分の頭の中だけで考えていると、あらゆる方向からあれもこれもと様々なことを考えてしまいます。シェアして、相手に伝えようとするときに、実際に言葉にして表現する過程で、頭が整理されていき、気づかなかった自分の考えに出会えるのです。

カタルシス効果と呼ばれるものがまさにこれに当てはまります。カタルシスとは、「心の中に溜まったモヤモヤした感情を解放することで、気持ちが浄化されること」を表しています。

自分一人で悶々と悩んでいても、感情は解放されるどころか、溜め込んでしまいます。もちろん、誰にも言えないようなこと、とてもじゃないけれど、人にシェアしたく ...

家族問題

今回は、夫婦間における気持ちのイライラについて取り上げます。夫・妻の好き勝手な行動にムカついてしまっている時ですね。

好き勝手な行動にムカつく・・・というのは、夫婦喧嘩のほとんどがこれなのでは?というほど、よくある話です。

ムカついているのは、ほとんどの場合、「思いどおりにならない」からです。

自分が正しいとか、相手が間違っているとか関係なく。常識も関係なく。自分の考えている通りにしてくれるなら、イライラはしませんよね。

結婚生活では、育った環境が違う他人同士が一つ屋根の下に共存することです。これをうまくやるには、自分の「思いどおりにならない」こととの付き合いが鍵になってきます。

相手と一致しないことにいちいち反応していたら、結婚生活はあっという間に壊れていきます。

たとえ努力して、相手と喧嘩を起こさないように、我慢に我慢を重ねてしまうのも健康的ではありません。表向きは平和な家庭に見えても、その感情が押し殺した我慢であるなら、決して幸せを感じることが難しいでしょう。

家族の好き勝手?!「付き合って ...