アドラー心理学「嫌われる勇気」選択(2)
「嫌われる勇気」(岸見一郎著、ダイヤモンド社)から、アドラー心理学をテーマに取り上げています。今回は2回目「選択」について取り上げます。
1回目の目的論について→アドラー心理学「嫌われる勇気」目的論(1)
選択は、アドラー心理学では重要な要素です。
アドラー心理学は勇気の心理学とも言われていますが、「何かを選びとる」ということは、同時に「何かを選びとらないこと」でもあり、勇気が試される瞬間です。
勇気と書くと、何だか大げさな気もしてしまうかもしれませんが、ケーキ1つ、ランチメニュー1つ、志望校1つ、就職先1つ、すべて選択したものであり、同時に選択しなかったものを、今この瞬間は捨てています。
日常の中で、この「選択している」ということを認識できるかどうか。逆に言えば、「選択している」ということを認めるまでは、違う選択はできません。
「選択している」ことを認めないなら、実は選択できるにもかかわらず、「たまたま」とか「ならざるをえない」とか、他の何かによって、誰かによって、この状況にさせられた、不可避的なものと見て ...
【生い立ち・環境・家族のせいで変われない!?】アドラー心理学「嫌われる勇気」目的論(1)
何かのせいで、今の自分はこうなってしまって、変われない!って思っていませんか?そんな時は、目的論の考え方が役に立ちます。
「嫌われる勇気」(岸見一郎著、ダイヤモンド社)の本、以前、ベストセラーになって流行りました。
読んだことありますか?
私は読みました。今回は、この本のテーマになっているアドラー心理学について取り上げます。
原因論では、変えられない過去に今が支配されてしまう目的論は、「嫌われる勇気」の本の最初に取り上げられているテーマです。
目的論とは、「○○だから△△が起きた」という因果関係を持たせる「原因論」と反対の立場をとっています。
通常、日常の些細なことは、何でも因果関係で考えてしまうことがありますよね。例えば、慌てていたから忘れた。食べたから眠くなったなどなど。私たちの頭は、「○○だから△△が起きた」って、いつも無意識に考えています。
それに対して、目的論では、「目的」を実現するために、今の行動をとっているという考え方です。
原因論で、トラウマや、過去の生い立ち、環境によ ...