HSPの特性により生活が不自由でデメリットが多いです。
頂いたメッセージを回答します。
私はHSPの特性を持っており、五感が研ぎ澄まされていて、とて
も感じやすく、生活が不自由です。
職場にいても、家にいても、気が休まるときがほとんどないです。
ときには、HSPでよかったと思えるときがあるのですが、やっぱり、デメリットが多いです。
少しでも過ごしやすくなる方法があれば教えて下さい。
お便りありがとうございます。
私は、HSPという言葉を何度か聞いたことがありますが、内容はよく知らなかったので、調べてみました。HSPは「とても繊細な人」という意味でしたね。病名でも、診断名でもなく、心理学の言葉ということでした。
とても繊細な人という意味では、私もとても繊細な方かもしれません。色々なことが気になりますし、些細なことを気にして、大事(おおごと)にしてしまうことがあります。
日本人の中には5人に1人はHSPのようです。日本人は、「細かいことに気にしやすい」国民性であるのは、今、私が住んでいるアメリカ人の様子を見ると、確かにそうだなと思うことは多々あります。
でも、一方で、「細かいことを気にする」というのは、細部にこだわるという長所でもあり、大雑把では、決して気づかないことにも気づく強みでもあります。
物事は、常に表裏一体です。HSPはかなり極度に繊細であるということは、それだけ、色々なことに繊細になれる武器があるということに置き換えることもできます。
五感が研ぎ澄まされていると表現がありますが、それだけ、色々なことを感じ、気づく能力が、優れているという風に考えることもあります。
自分が持っている特性を邪魔者のようにして、捉えてしまうと、なんだか心苦しくなりますが、他の人が持っていない武器の一つであると考えると、強みにもなり得ます。
なので、まずは自分が持っている特性を煙たがらないということを始めてみてください。自分が持っている特性を煙たがってしまう原因に、自己肯定感の低さや自己受容ができていないことがあるかもしれません。
劣等感が強かったり、自分のありのままの姿を受け入れられることが難しいと、自分の持っているありとあらゆる性質について、ネガティブな側面しか見れなくなるものです。
私は、自分のネガティブな側面のみに集中する傾向が強いときは、外に出て、意識的に身体を動かしたり、瞑想をしたり、感謝なことを朝起きて3つ書いたりします。身体を動かす理由は、身体を動かしている時には、考え事ができなくなるからです。先日、プールで600メートルを連続で泳ぎましたが、途中からもう、完全に無になっていました。息をすることと、前に進むことで必死でした。
また、好きな映画を見て、ポップコーンを食べて、好きな果物を食べて、リフレッシュする選択もします。ネガティブな側面のみに集中してしまう時は、頭の中がごちゃごちゃしていて、すっきりしていないことが多いからです。
その次に、「今は、自分は、ネガティブな側面しか見えなくなっているんだね」ということを、素直に自分が受け止めてあげます。
HSPはダメだとか、デメリットが多いとか、このように自分で自分を裁いてしまう時は、「自分の意見は、HSPに対する無数の見方の中の一つにしか過ぎない」ことを再認識します。
HSPに対して、どういう見方を下すか、どんな結論を出すかも自分次第なんですね。せっかく持って生まれて特性なら、私なら、それと仲良く付き合っていく生き方を探していきます。
こうやって、HSPを悪者扱いする見方を自分がしなくなると、HSPがもたらすデメリットな部分にあまり気づかなくなっていきます。
人は、自分が定義したこと、考えたことばかりに目がいくものです。アメリカに来た当初、アメリカは何でも大きいという見方がすごくあって、大きいお肉、大きいサイズの牛乳、大きいポテトチップスの袋ばかりに目が留まっていました。でも、実はそれは自分が「アメリカ=大きい」に注目していたからだけでした。実際は、日本よりも小さいサイズのお肉もあったし、日本よりも小さいパックの牛乳もあったし、日本より小さいポテトチップスの袋もちゃんとありました。HSPは仲間だという見方を持つと、HSPだからこそ、良く気づけ、自分を守ってきてくれたことにも、沢山気づけるはずです。自分がどういう定義を持つかということは、とても重要なことです。
そして、HSPは、病名でも、診断名でもなく、ただの心理学の言葉の一つですから、自分の人生にはもう必要ないかなと思ったら、お別れすることだってできるんです。
誰も、HSPという札をつけてずっと生きていかないといけないなんて言っていません。自分にとって、便利で役に立つなら、その名前を自分のラベルとして、持ち続けてもいいですが、自分にとって生きづらさを感じるときは、自分はHSPだというラベルも外して、HSPには卒業してもらいましょう。
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