『傷ついた』からの脱却ー他人に勝手に期待して、失望していない?
今回は、人間関係の中でよくある『傷ついた』という感情について、境界線の観点から取り上げます。
感情に対しての境界線がうまく機能してくると、
他人の言葉や行動によって、自分を「傷つけさせる」こと
から守ることができるようになります。
◇◇
さて、『傷ついた』を感じている時は・・・
他人の言動を自分の心に入れ過ぎている時なんです。
つまり、他人の言葉や行動が、自分の心に深く影響を与えることを許可してしまっています。
もちろん、人間ですから瞬間的に、『傷ついた』などの嫌な気持ちになるのは、当然です。
これは、感情ですからコントロールできません。
感情と言うのは、一瞬でやってきますよね。
でも、『傷ついた』を何日も何週間も、もしくは何年も思い続けているなら、境界線を機能させていく価値があります。
他人の言動にそこまで力を与えないということです。
『傷ついた』と思っている時、大抵の場合は、
あなたが○○の言葉、○○の行動がなければ、私は傷つかなかったなのに、
よくも言ってくれた!やってくれた!
その結果、私は心が傷ついた。
と言っていると思います。
そして、私は傷ついたので、
○○の言葉もしくは○○の行動をしたあなたを嫌いになります。
あなたとは、距離をおきます。
そもそも、私を傷つけない人に変わって下さい。
と、更に自分の心を重くします。
当然、他人は他人で何かを自由に言ったり、したりする自由を持っているので、他人を変えることはできません。
また、『傷ついた』と思っているのは自分であって、思っている自分が一番傷つき続けます。
『傷ついた』と思い続けることで、気分が晴れていくことはありません。
相手と話をして、『傷ついた』事実を明るみにするのも、益々自分が惨めになるような『気』がして、心を開く勇気も持てません。
その結果、相手とのコミュニケーションも避けようとします。
すると、『傷ついた』感情は未消化で、ますます行き場をなくし、嫌な気持ちを増幅するんですね。
◇◇
まず最初に、自分の幸せを他人に頼るのは危険です。
あの人がこうしてくれれば、あの人がこう言ってくれたら私は○○に感じれるのに!
をやり続けていると、幸せは他人次第ということになってしまいます。
【自分の人生にとり組む】他人を絶えず批判している人の気持ちの正体
自ら幸せになることが難しいので、自分の感情は他人の言動次第でジェットコースターのように変化します。
その結果、気分は変わりやすく、非常に不安定なものです。
なので、もちろん他人の行動によって、少なからず影響を受けることがあっても、否定的なことに対しては、他人に影響力を与え過ぎないように線引きする必要があります。
そのためには、他人に対する『期待』に対する結果を手放していくことです。
『傷ついた』を感じる時というのは、何となく『期待』していたことと『違う』言葉なり、対応なりが人から返ってきた・・・という風になっていませんか?
たとえば、
・メールの返信が思ったより前向きではなかったとか。
・勇気をもって自分に起きたことを話したのに、思ったより、自分の気持ちに寄り添ってもらえなかったとか。
・相手に○○してほしいと思ったのに、全くスルーされたとか。
このような期待がどこかあったと思います。
そして期待とは異なる相手の反応なり、行動なりが自分に好ましくなかった場合に、『傷ついた』気持ちにさせるんですね。
自分の心で何らかの『期待』をする。
↓
それに反することが現実になった。
↓
自分が自分に語るストーリーによって『失望』する。
これが『傷ついた』を起こさせます。
他人に対して『期待』することは自由ですが、結果は一切コントロールできません。
他人がどう行動するかは全部他人にあります。
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◇◇
期待してしまうことがあるのは、人間ですから自然なことです。
でも、期待と違うことが返ってきても、
他人だから(自分じゃないんだから)当たり前
他人のことを全部知っているわけじゃないから当たり前
そもそも、他人へのイメージ(他人への勝手な理想を抱いた)に過ぎなかったから当たり前
と割り切って、深刻にならないことが大切です。
他人からのメールの返信が遅い、言い方がきつい、あんなことされた・・・などなど。
『傷ついた』理由は日常にあふれています。
他人は他人だから当たり前だ!
他人が自分の思い通りにそもそも動く方が不自然だ!
くらいに自分と他人にしっかり境界線をもつ。
そうすることで、他人によってネガティブな方向に影響されることから自分を守ります。
「人から軽視された」と思う回数が多い方へ。些細な拒絶に悩むことから解放されるには?
ネガティブな影響が減ると、自分の人生がますます自由になっていくんです。
そして、自分のコントロールを取り戻し、主体的に生きられるので毎日が生き生きとしてきます。
『傷ついた』などの重い感情や余計な期待は、どんどん手放していきましょう。
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