「No」と言えず疲れてしまう人が、まずやるべき自己整理
境界線と自己認識のテーマを中心に、
内面の整理をサポートしているNaoです。
日常のなかで、本当はNOと言いたいのに、ついYESと言ってしまう。
そんな経験、ありませんか?
家族のちょっとした決めごと・・・。
「どこに食べに行く?」「何時に出る?」といった小さな場面。
仕事の依頼・・・。
「今は引き受ける余裕がない」とわかっていながら、
断れずにそのまま受けてしまう場面。
そして、その結果パンクしてしまう。
こうした “NOを言えない状態” というのは、ただの性格の問題ではなく、
自分の境界線がうまく機能していないサインでもあります。
今回は、少し境界線の応用編にもなりますが、
NOと言えずに疲れてしまう人が、
まずやるべき自己整理について取り上げたいと思います。
目次
NOを言うことは、わがままではなく「自分の領域を守ること」
NOという言葉は、相手を拒絶するためのものではありません。
自分の領域を守るために必要な、健全な境界線のひとつ。
だからこそ、NOを言うのはとっても大切。
でも、多くの人がNOと言えないのは、
自分のキャパ(容量)を把握していないからなんです。
「キャパ」と聞くと、つい “能力がある/ない” の話だと思われがちです。
でも実際は、もっと幅が広いもの。
- 能力的なキャパ
- 時間的なキャパ
- 精神的なキャパ
- 感情的なキャパ
などなど。
これらが全部まとまって、あなたの「本当のキャパ」になります。
キャパを把握していないと起こること
● 能力面のキャパ
NOと言えずに仕事を引き受け続けると、
本来の作業スピードでは終わらず、夜更かしや徹夜が増え、
さらに疲れをためてしまいます。
これは単に「断れなかった」だけではなく、
自分の限界値を把握していなかった結果です。
● 感情面のキャパ
もっと些細な日常的な場面。
たとえば、友達との外食の場面で、
「本当は中華がよかったけど、空気を読んでイタリアンにした。」
そして、出てきた料理が微妙だったら…
「なんであの時、言わなかったんだろう」
「なんで私ばかり相手に合わせてるんだろう」
などなど。
そんなモヤモヤが蓄積し、
感情のコップがどんどん満たされていきます。
この“小さな我慢”の積み重ねが、
ある日突然のイライラや爆発につながることだってあるんです。
まず、自分のキャパを「見える化」する
NOと言うには、
まず 「自分の限界ラインがどこにあるか」 を知ること。
つまり、キャパを把握するということです。
たとえば、
- あなたは睡眠を何時間とれば、ちゃんと機能できる?
- 仕事をするとき、集中できるのは何時間?
- どんな場面で感情が乱れやすい?
- どんな相手の言動にストレスを感じやすい?
- どこからが「一旦立ち止まった方がいいサイン」?
これを知らないまま、
「24時間あるんだからいけるだろう」とか
「みんなやってるし自分もできるはず」とか
そういう“他人基準”で動いてしまうと、キャパはすぐに溢れてしまいます。
ショートスリーパーだったナポレオンを例にして、
「自分もショートスリーパーになろう」とするのも同じ。
それは“自分の”キャパとは何の関係もないんです。
自分のことを知らずに無理をする。
これが、NOを取りこぼす根本原因です。
キャパに輪郭ができると、NOは自然に言えるようになる
「私はこういう人間で」
「これくらいまでなら余裕があって」
「ここを越えるとしんどくなる」
そんなふうに自分に“輪郭”ができてくると、
そのラインを超えるものには自然とNOが言えるようになってきます。
NOは、相手を否定する言葉じゃなくて、
“自分を守るための合図” なんですよね。
だから、NOと言えずに疲れてしまう人が、まず取り組むべきこと。
それは、「自分のキャパを把握すること」
能力・時間・感情・精神。
これらの限界値を知っていくと、自分の境界線がはっきりし、
無理な要求や小さな我慢に振り回されなくなっていきます。
◎対話室からの問い
あなたの中で、今“キャパオーバーになっている”と感じることは何ですか?
そして、そのために必要な対策はどんなことだと思いますか?







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