【価値観を見直す】昇進・結婚・親孝行… それって本当に“必要”ですか?

自分を知る/認める

今回は、「TJT(=他人によって、自分の価値を高めてもらおうとする考え方)」を手放すために、【価値観を明確にして認める】ということについて書いていきます。

自分の価値は「条件つき」だと思い込んでいないか?

まずは、こんなふうに書き出してみるとします。

  • 仕事をしてもしなくても、私の価値は変わらない。

  • 結婚してもしなくても、私の価値は変わらない。

  • 子どもを育てても、育てなくても、私の価値は変わらない。

  • ○○に電話してもしなくても、私の価値は変わらない。

  • △△へ行っても行かなくても、私の価値は変わらない。

こう書いてみて、もし違和感があったとしたら、
その違和感こそが、あなたを縛っていた「価値観」の正体です。

つまり、自分の中で

「仕事はするべき」

「結婚はするべき」

「子どもを育てるべき」

「電話するべき」

「行くべき」

……と、「〜すべき」に縛られていたということ。

私たちはつい、自分に今ないものを「手に入れなければ」と思ったり、
今の自分が望んでいないことを「やらなければ」「もっと頑張らなきゃ」と思ったりします。

でも、自分が信じていた「〜すべき」によって、
自分の価値を決めていたことに気づくのは、自己認識の過程においてとても大切です。

「認めること」は、自分をケアすること

  • 結婚することで自分の価値を上げようとしていた。

  • 昇進することで自分の価値を上げようとしていた。

  • 親孝行することで自分の価値を上げようとしていた。

これらを「そうだったんだな」と認めること

「認める」と聞くと、「負けた気がする」と感じる方もいるかもしれません。

でも、全くそんなことありません。

認めるというのは、現実にちゃんと目を向けること。
そして、現実に生きることは、
自分を丁寧にケアするということ(=自分を大切にする)なんです。

たとえば、足から血が出ているのに、
「大丈夫!」と無理して歩き続けるのは、自分に優しいとは言えませんよね。

まずは「血が出ている」と【両目で見る】。

それが、自分を大事にするということです。

でも、自分に厳しい人ほど、
このケアにすら罪悪感や違和感を持ってしまいがちです。
そしてすぐに、現実から目をそらしてしまうんです。

  • 結婚することで自分の価値を上げようとしていた。→認める

  • 昇進することで自分の価値を上げようとしていた。→認める

  • 親孝行することで自分の価値を上げようとしていた。→認める

ここで大切なのは、
こうやって自分が何に価値を置いていたかを、ふむふむと眺めてみることです。

  • 「あ、私は結婚に価値を置いていたんだな〜」

  • 「あ、私は昇進に価値を置いていたんだな〜」

  • 「あ、私は親孝行に価値を置いていたんだな〜」

と、ただ事実として見てみる。

ここで注意したいのは、
「結婚しなくても幸せな人はたくさんいるよ」みたいな話にすり替えないこと。

それは一見正論のようで、自分の価値観から目をそらす行為です。

そうではなく、

「へえ〜、自分はこういうことに価値があると思っていたんだな」

と、3メートルくらい後ろに下がって自分を眺める感覚で、ただ認める。
そこから、はじめて、

「じゃあ、なんで自分はこういうことに価値を感じてきたんだろう?」

という問いが生まれます。

自分を知ることが、自分を大切にする一歩

この「自分と向き合う」プロセスって、地味で、正直めんどうくさいです。
時間もかかります。

でも、自分に厳しくて、焦っていて、痛みに慣れてしまっている人ほど、
ここで急いで答えを出そうとしたり、
正当化したり、根性論で押し通そうとしがちです。

もっと、フラットに向き合っていい。

良い悪いでジャッジせず、
自分が感じている気持ちや思いを、大切に扱ってあげる。

水に浮いたホコリを、そっと丁寧にすくうように。
そうやって自分に優しくすることこそ、いちばんの土台になります。

最初は、すごく違和感があると思います。

たとえば、

結婚していない自分 → 結婚している方がいい → 早く結婚しなきゃ!

という思考回路のほうが「正しい感じ」がして、ラクなんです。
でも、それって常に焦っていて、呼吸が浅くて、
ゼイゼイしているような状態なんですよね。

しかも、TJT(=他人によって自分の価値を決めてしまう考え方)を持っていると、

自分が持っていないものを持っている他人ばかりが目につきます。

それによってますます焦ったり、自分を責めたり、
「自分には何かが足りていない」と思い込んでしまう。
そのサイクルが、自分の人生を静かに、でも確実に痛めつけていきます。

だからこそ、まずは「認める」ところから。

焦らず、比べず、ちゃんと自分の目で見て、
「私は、こういう価値観を持っていたんだな」と受けとめる。

それが、自分との信頼関係を取り戻す第一歩です。

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