【過剰な責任をもって疲弊している人へ】親子の役割逆転はすぐにやめる
親子の役割逆転は、子供なのに、親の責任を自分のものかのようにして引き受けてしまうことです。今回は、そこから派生して、「不必要な責任を感じて生きづらさを感じている人」指します。
役割逆転は、子供時代や、幼少期に形成されることも多く、もはや無意識で、知らず知らずのうちに、自分の考え方の一部になってしまうこともあります。自分がまさか、そんな「責任感」で苦しんでいたとは知らずに、様々な問題を自分のものとして抱え込んでいたかもしれません。
目次
負わなくてもよい責任が自分を苦しめる
親子は、親子です。
親が親の立場をしないことは、子供が親の立場をしないといけない理由にはなりません。
また、両親の喧嘩が多いのは、両親の問題です。なのに、「私がいい成績をとらないと家族がギスギスしてしまう。」と感じて、そのために一生懸命に勉強を頑張るようであれば、これは既に親子の役割逆転が生じています。
家族円満とか、家庭がスムーズにいくことは、本来、子供が「責任」までは感じなくてもいい領域です。子供がこのようなことを無意識で感じてしまっていると、成長して、大人になった時に、「不必要に」周りや場の空気を読むことに気を遣ってしまいやすくなります。そのことで、本当に自分がしたいことを見失ったり、責任感から完璧主義になってしまうかもしれません。また、自分にも厳しいので、現実が上手く進まなくなると、簡単に落ち込みます。
負わなくてもよい責任を受けてしまうと、次第に苦しくなってきます。自分が今悩んでいることも、毎日が疲れてしまっているのも、もしかしたら、「負わなくてもよい責任」を負ってはいるかもしれません。一度立ち止まって、本当はその責任は誰にあるのかを考えてみてください。
親子関係以外の関係にも影響を及ぼす
役割逆転が起きていると、いつも不必要な責任を自分が背負ってしまいます。その責任感が負担に感じず、たとえ心地よいものであったとしても、本来自分が気を配るべきことでないことに、踏み込んでしまっているのは事実です。
人はいつも限られた時間の中で、過ごしています。1日のリソースは有限です。不必要な責任を持つことは、同時に、本来責任をしっかり持たなくてはいけない、必要な責任を十分に果たせなくなっている恐れがあります。
たとえば、結婚して、実家から離れて、自立して暮らしているにも関わらず、いつまで経っても、実家の両親のことを構っている人がいます。本来は、重視しなくてはいけないのは、自分の結婚生活です。
それなのに、実家が本来自分たちで乗り越えなくてはいけない責任を引き受けてしまったり、自分の体力や時間を彼らのために使ってしまうと、歪みが起き始めます。
自分の家庭の夫のことや子供のことが、少しおろそかになるかもしれません。実家のことで、責任感を感じて何かをすることで、逆にストレスを感じてしまい、そのストレスを他で発散しようとするかもしれません。
このように、不必要な責任感を感じることは、知らず知らずのうちに、本来自分がしっかりと責任を持つべき関係にも悪い影響を与えてしまうリスクがあるのです。
自分の責任に留まって自由を守る
役割逆転のように、本来負うべきでない責任を自分のものにしてしまうことで、「自分が考えないといけないこと」が増えてしまうことがあります。
たとえば、本来は、自分の家のこと、子供のこと、夫のこと、仕事のことを中心に十分な責任を持っていればいい人が、夫の両親のこと、自分の家の実家のことに対して、責任を持ち始めてしまいます。
すると、考え事が増えて、疲れてしまいます。
責任は増えれば増えるほど、意思決定を要したり、考え事をしないといけないんです。そうすると、頭をリラックスさせて、ただ「今」に集中することが難しくなります。
人は誰でも負わなくてはいけない責任はあります。でも、不必要に責任範囲を広げすぎると、自分の人生の自由を失いかねません。
一人一人に役割は限界があるのだから、自分の本来の役割を最大化することを考えて、他の責任に対しては時にNoと言う勇気を持つことは大切です。
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