能力のある人が陥りがちな境界線の罠

人間関係と境界線

能力がある人って、何でもかんでもやろうとする傾向があります。
というのも、できちゃうからなんです。

本当は自分の領域外のことでも、
手伝いを求められたり、要求されたら、つい応えてしまう。

というのも、何とか別のことをやりくりして、
結果的にやっぱりできちゃうからなんです。

でも、これを続けていくと、確実に消耗していくのが感情的疲労。

あれ、なんか疲れた。
あれ、何もやる気がしない。
あれ、なんか違う気がする。

能力があるから自分の状況に気づくのもすごく敏感だし、
ちょっとした違和感にもすぐ見抜く。

今回は、そんな能力があるあなたが陥りがちな境界線の罠について書いていきます。

「できること=やらないといけない」をやめる

まず伝えたいこと。

できること=やらないといけない

この公式を外すこと。

できるからって引き受けないといけないわけじゃない。
そして、やらないからって、できないことを示しているわけでもない。
ということです。

やらないことは、あなたの能力不足を露呈するわけでも全くなくて、
ただの健全な境界線

自分の枠組み、自分の範囲、自分の役割、これをよくわかっているからこそ、
何をして、何をしないかを冷静に判断する。

ただそれだけの事。

もし、罪悪感が出るとしたら、それは境界線を引いているサインであって、
判断が間違っている証拠ではないです。
申し訳ない気持ちになる必要も全くないし、
自分の力不足を感じる必要もない。

自分の役割に堂々とフォーカスしていい

自分は誰であり、何を提供して、どう生きるのか。
これが明確に自分の中で見えているからこそ、
人生で提示されるメニューに対して、ちゃんと自分で選択する。

あなたがハンバーガー屋として生きているなら、
いきなり目の前に寿司を作ってくれと言う客が現れても、作らない。

寿司を作れるけど、作らない。

材料を調べたり、作り方を確認して、あなたは能力があるから、
それなりのものを作れる・・・だけどあえて作らない。

これがすごく大切。
なぜなら、あなたはハンバーガーを作りたいから。
そしてハンバーガーを提供したいから。

そして、あなたのハンバーガーを求める人の力になりたいから。
こうやって、あなたらしさを全面に大切にしていく。

境界線の罠に陥らないこと

でも、罠は、目の前にハンバーガー欲しい人が見えなくなると、
少し余裕ができて、「あ、じゃあ、寿司が欲しい人がいるならやろうか」って手を出すこと。

これが冒頭に書いた、あなたにはできちゃうからという意味です。

なんか、今日はお客さんが少ないので、リラックス!とか、
今日はハンバーガーのレシピを研究しよう!とはいかない。
目の前にあなたに対して要求が来たら、応えてしまう。

こうやって簡単に境界線って崩れていくんです。
能力がある人がやりがちなパターン。

会社でも、自分の担当の仕事があるはずなのに、
ついつい頼まれ事されたり、別プロジェクトに誘われたり。

できちゃうから、のっちゃう。
できちゃうから、協力しちゃう。

でも、確実にあなたの時間と労力と、感情的消耗は起きている。

だから、あなたが今何の仕事をしているのであれ、
もしくは家族の中でどんな役割をもっているのであれ、

できること=けれどやらない

これを堂々と初めて大丈夫。

そして、堂々と自分の能力をもっともっと活かすこと。
自分が本当は集中したい、取り組みたい、形にしたい、描いている理想、
そっちに向かってエネルギーをどこに使うかを、改めて選び直してみてほしい。

人生って、日常って、いつも割り込みがあるもの。
人はみんなそれぞれ、自分のニーズを満たすことで必死。

そして能力のあるあなたは、いつの間にか、
来るニーズ、来るニーズ、その場で満たしてしまう。しかも器用に。

でも、あなたのニーズ、あなたらしさ、あなたの提供物、
これに堂々とフォーカスしていっていい。

そのために、できる=けれどやらないをはじめていこう。


境界線と自己認識のテーマを中心に、
内面の整理をサポートしているNaoです。

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