人を批判したくなるときは、自分と向き合い、自分を知るチャンス

自分を知る/認める

今回は「人に対して批判的になってしまう時」
の対応について取り上げたいと思います。

批判してしまう自分に気づいたら、まずやってほしいこと

人に対して批判的になってしまう時って、
実は「自分が本当はどう感じているのか」を知るきっかけが詰まっています。


でも、真面目な人ほど、
「人を批判しちゃいけない」
「人の良いところを見なきゃ」
って、自分を理性でコントロールしがちです。

でも、それをやり続けると、
逆に心のもやもやを長引かせてしまいます。

なので、教科書的な回答や、「あるべき」でもみ消す前に、
まずは、「あぁ、自分、人を批判したい気持ちがあるんだよね。嫌だったんだよね」と、
一旦その気持ちを受け止めてあげてください。

これが、ちゃんとできるってすごく勇気のあることなんです。
批判したい、イライラする——それでいいんです。
自分の中で起こっていることを、一度ちゃんと認めてあげて下さい。

「どうしてそこが気になるの?」と自分に聞いてみる

そして、その次に自分に聞いてみてください。
「どうして自分は、このことがこんなに気になるんだろう?」と。

ここをすっ飛ばしてすぐに、
「批判はよくない」「人のいいところを見よう」と思考で上書きしないことで、
自分の気落ちがちゃんと出てきます。

だからこそ、丁寧に聞いてみるんです。
「どうしてそんなに気になるの?」


すると、例えば——
「あの人の親切さが、自分の不十分さを突きつけるように感じてしまう」とか、
「あの人の視線が、自分を見下しているように思えてしまう」とか。

そんなふうに、“自分事の言葉”が出てくるはずです。

批判の裏には、「自分へのまなざし」が隠れている

他人の言動にここまで反応してしまうのは、
実は「その人がどうか」よりも、
「自分が自分をどう見ているか」に関係しています。

つまり——
「あの人を通して、自分のことをこう見がちなんだな」
「自分をこう見てしまうのが、すごく嫌だったんだ」
その“自分への苦いまなざし”が苦しくて、
「あの人を取り除きたい」と思ってしまうだけなんです。

だから、本当に向き合うべき相手は“他人”ではなく、“自分の中の自分”。

自分の中にある劣等感や、自信のなさ、自己否定的な言葉。
そこに優しく光を当てていくと、
他人は「自分に気づかせてくれた存在」に変わっていきます。

そして、本当に自分事に変わったとき、
つまり、「私が私の事を○○と感じるのが嫌だったんだ」
と分かったとき、他人については、
「もう、どうでもいいか」と思える瞬間が来ます。

他人への意識がゆるみ、自分に戻れるんです。
こうやって、自分の気持ちをちゃんとキャッチしてあげることは、
心軽く生きるためにとても大切なプロセスです。

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◆あなたは今、誰のどんな言葉を通して、自分をどう見ていますか?

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