【TJT】他人によって、自分の価値を高めてもらおうとする考え方を手放すメリット

シンプルに考える

こころの栄養にならない考え方に、

他人によって、自分の(存在)価値を高めてもらおうとする考え方

があります。

この考え方を、ここでは頭文字をとって省略し、「他人によって(T)、自分の価値(J)、高める(T)」から、TJTの考え方と呼びます。頭文字ってのが、適当すぎますが、「他人によって、自分の価値を高める考え方」と毎回書くのが、あまりにも長すぎるので、いいネーミングを思いつくまで、TJTの考え方と、ここでは呼びます。

TJTの考え方が強く出ると、人から褒められたり、評価されたり、すごいと言われること、常に求めます。意識している、していないに関わらず。そして、人から受け入れられると過度に「安心感」を抱きます。

この安心感は、どういうものかというと、

良かった!私が私でいて、大丈夫なんだ!

という安心感です。ちょっと重たい安心感です。

TJTの考え方は、人目をかなり気にします。他人の言動、行動が自分の思考を支配しやすくて、他人に流されやすく、他人からの影響を受けやすいです。

TJTの考え方を持ち続けていると、身体は自由に動いても、心や思考がいつも何かに縛られているような感じです。

そして、TJTの考え方は、自分に優しくないです。なぜなら、TJTの考え方を持っている人は、基本悩むから。他人に影響されやすく、流れやすく、迷子になりやすい人は、悩みやすいです。それは、色々な人の意見や情報を取り入れようとして、パンクしているから。

悩んでいる時って、すっきりしていないですよね。ごちゃごちゃしている感じです。まさに、他人に影響を受けやすい人は、色々な言葉を、真面目に受け取るので、頭の中が簡単にパンクします。

TJTの考え方を持っている人は、変身することは得意です。その場その場で、カメレオンのように他人に合わる能力はあるけれど、落とし穴は、合わせすぎて、自分を見失ったり、自分が分からなくなってしまうんです。

自分がよく分からない感覚は、すごく気持ち悪い感覚です。そして、ほとんどの人がこの感覚にイライラします。人によっては自暴自棄になります。あとは、常に焦っていたり、落ち着きがなかったり。また、与えられているものになかなか満足できず、もっと他人から認めてもらおうと努力したり。頑張りすぎて、疲れて、人生に失望したり。気持ち的に安定していないので、すごく疲れやすいです。

こころの栄養では、自分に優しくない考え方を退けます。

こころの栄養とは?

自分に優しくない考えとは、重たい考えのこと。重たいか、軽いかは、聞いたらすぐわかります。重たい考えをしている人は、やること自体が重たいです。自分のことをあまり大事にしないので、我慢したり、無理したりもします。びっくりするほど簡単に、自分を犠牲にしたり、自分を軽視したり、安売りしたりもします。

 

ここからは具体的に、TJTの考え方について説明します。再度、TJTの考え方とは、

他人によって、自分の(存在)価値を高めてもらおうとする考え方

です。

今ここで、自分はこの世に1の価値があると理解してください。これは存在の意味での数字です。あなたという人間が存在しなかったら、ゼロ。存在していたら1の価値の意味の1です。つまり0か1。いるかいないか、そういう意味での1です。

TJTの考え方で生きている人は、あなたの周りにいる10人が、あなたのことを「好き!」と言ったら、「自分の価値が、10高まった」と考えます。

10人から、評価されたら、10の価値が足されるので、自分の価値が元々の1から10足されて、11になったと考える。これがTJTの考え方です。

TJTの考え方で生きている人は、評価を求めて探し回ることは、呼吸みたいに当たり前のことです。自分の価値が11になったと自覚すると、今度は、21とか、31に上げることはできないかと考えます。TJTの考え方に、際限がありません。

住む場所を変えても、仕事を変えても、際限なく、ついてきます。TJTの考え方をしていると、他人を通して、自分を見るという思考が習慣になっているので、「自分が他人より優れている」ことや、「自分は他人より劣っていないか」を気にします。共存よりも、常に競争マインドです。

TJTの考え方で生きている人は、際限なく、TJTの考え方に基づく価値向上を求めるので、自分よりすごい何かや自分よりすごい誰かを常に見続けます。いつまでやるかというと、心から気づくまでです。

TJTの考え方を持っている人は、自分で「自分に価値がある」とはなかなか思えない人なので、人に言ってもらったり、目に見える形でないとなかなか安心しません。その結果、銀行の預金残高で価値を確認したり、会社の査定がBからAになることや、テストの点数が80点から100点になることで自分の価値と同一化したりもします。

また、人から感謝されることも、自分の価値とは無関係です。ありがとうと言われることに、喜びを感じるのは人として自然な感情ですが、言われると価値が上がるものではありません。

TJTの考え方を持つ精神状態は、意識的であれ、無意識的であれ、常に誰かから称賛をもらおうとし、いつどこで、誰が自分の価値を上げてくれるのか、またいつどこで、誰が自分の価値を下げようとしていないかを警戒し、怯えます。

さて、ここで問題になってくるのが、10人が自分のことを「良い!」と言って、1ずつもらって自分の価値が11になったと思うTJTの考え方で生きている人は、自動的に、

もし、10人の人が自分のことを「悪い!」と言ったら、自分の価値は1から減らされて、0もしくはマイナスになるということなのか?という公式が浮かび上がってきます。これが自分を破壊へと導きます。

これが、まさにTJTの考え方が自分に優しくない理由です。他人によって自分を上げようとする価値観を持っている人は、他人によって自分を下げようとする価値観を持ち合わせます。

自分の価値が、0かマイナスというのは、おかしな話です。なぜなら、存在しているわけだから。なのに、TJTの考え方を持っている人は、他人(T)によって自分(J)の価値が低める(H)の方の、TJHの考え方を自動的に付随させてしまうんです。

TJTの考え方は、プラスの方だけでなく、マイナスの方にも働き、これが生きづらさを招きます。

TJTの考え方を手放すメリットは、他人によって自分の価値が下がらなくなることです。

自分の価値は0か1です。いるか、いないかです。

10人の人が自分のことを【好き】と言っても、

好きと言われようが、言われまいが、わたしの価値は変わらない

です。

自分は1のまま。上げると下がる。上げると下がらないようにしようとする。下げると上がろうとする。それがまさに、自分に優しくない考え方です。

今話している内容は、

人には、色々いるから、自分のことを好きな人もいれば、嫌いな人もいる

という話ではなくて、

あなたの価値に他人は関係ない

ということです。存在しているか、いないかの0か1。上げたり、下げたりしない。

今、仕事をしていなくて、これから仕事を始めようとします。ここで、なんで始めるんですか?と問います。

TJTの考え方で生きている人は、仕事をしている状態の自分になることで、自分の価値をあげようとしたりします。

仕事をしていても、していなくても、私の価値は変わらない

その上で行動し、その上でしたいことをし、その上で仕事を探すなら、探す。自分に優しくない考えをベースに行動すると、自分に優しくないことを平気でします。結果、続きません。結果、得た仕事も、辞めてしまったりします。

TJTの考え方で生きている人で、結婚を考えている人は、結婚によって自分を満たそうとしていないか?を考えます。この世には誰かの【価値向上】のために 夫や妻になる人が、存在したり、誰かの【価値向上】のために存在する子供もいません。

あなたが、結婚してもしなくても、あなたの価値の1は変わらないし、また将来、夫や妻になる人も、あなたと同じ1の価値のまま。また産まれた子供も1のまま。みんな1なんです。

結婚しても、しなくても、私の価値は変わらない

他にも、

夕食を作っても作らなくても、私の価値は変わらない。
掃除してもしなくても、私の価値は変わらない。
両親の介護をしてもしなくても、私の価値は変わらない。
子供に仕送りをしてもしなくても、私の価値は変わらない。
昼寝をしてもしなくても、私の価値は変わらない。

などなど。

TJTの考え方で生きていると、違和感を感じる文章が出てきます。それが、まさに自分の価値向上に使ってきたものです。

TJTの考え方を持ち続けるか、やめるかは選択です。

自分に優しくないTJTの考え方は、一夜にして消えません。何年間もかけて身につけてきたサバイバル術をそう簡単に、手放せるわけではありませんが、自分が自分以外の何かによって、価値を高めようとしていたことを認めると、自分がとる行動も変わってきます。

お風呂に入っても入らなくても、私の価値は変わらない。

こういうところからです。

〜〜〜

◆ワーク♦【所要時間 約5分】
ワークは2つだけです。紙とペンを持って、書いてみてください。

ワーク1
仕事をしても、しなくても私の価値は変わらない。
結婚していても、いなくても、私の価値は変わらない。
子供を育てても、育てていなくても、私の価値は変わらない。
○○に電話をしても、しなくても、私の価値は変わらない。
○○へ行っても行かなくても、私の価値は変わらない。

という文章の形を考えた時に、今現在、自分は○○することに価値をおいていた、価値を感じていた、○○によって、自分の価値をあげようとしていたことを3つ書いてみてください。

「〇○しても、しなくても私の価値は変わらない」の文章の形です。

ワーク2
ワーク1で書いたものに対して、どちらに価値を置いていたのかを明確にして、〇で囲ってください。

たとえば、
親に連絡しても、しなくても、私の価値は変わらない。
を選んでいた場合、本当には親に連絡したくないけれど、連絡しないといけない、そうでないと、不安だと思っていたなら、「親に連絡しても」の方を〇で囲みます。

すると、「親に連絡すること」は自分の価値向上になっていたことがわかります。

まずはこれだけです。

※続編は自分が大切にしている価値観が見えてくる方法(ワークあり2)です。

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