怒りの裏にある“期待”とどう向き合うか──人間関係が整う丁寧なコミュニケーションの始め方
今回は、「怒りとの向き合い方」についてお話ししたいと思います。
目次
怒りの奥にある「期待」とどう向き合うか
怒りの感情の背景には、実は“期待”が隠れていることがよくあります。
私たちは無意識に、「相手にはこうしてほしい」「こうあるべきだ」と期待しています。
そして、その期待が裏切られると、失望や悲しみを感じ、それが怒りへと変わるのです。
では、「期待しなければ怒らずに済むのでは?」と思うかもしれません。
確かに、期待を手放せれば、他人の言動に過剰に反応せずにいられる場面は増えるでしょう。
ですが、私たちは人間。
親、パートナー、上司、友人に対して「こうであってほしい」と願うのは自然なこと。
期待そのものが悪いわけではありません。
大切なのは、「どんな期待をしているのか」を自覚すること。
そして、その期待を自分の内側に押し込めるのではなく、
「丁寧なコミュニケーション」によって、相手に伝えていくことが大事なのです。
感情を整える第一歩は「自己認識」
相手に思いを伝えるには、
まず「自分が何を感じているのか」「何を望んでいるのか」に気づく必要があります。
けれども多くの人は、「言いにくい」「わがままだと思われたくない」「勇気が出ない」といった理由で、自分の本音を抑えてしまいがち。
さらに、自分が本当に何を求めているのか、
自分自身でも気づいていないケースもあります。
だからこそ、「自己認識を整えること」ってとっても大切なんです。
たとえば:
- 何に喜びを感じるのか?
- どんな人間関係が心地よいのか?
- どんな人生を送りたいのか?
こういった問いに、迷わずさくっと自分で答えられるようになると、
感情との向き合い方にも、人間関係の改善にもつながっていきます。
丁寧なコミュニケーションを始めるために:問いと行動のワーク
自分の思いを伝えることは、ただ言いたいことを言うことではありません。
「丁寧に伝える」ことがとても大切です。
我慢を重ねてきた人ほど、感情を伝えるときに極端になってしまいがち。
抑圧が多かった分、いざ口を開いたら、一気に言葉が出てきたりするんです。
だからこそ、表現の仕方・言い方・タイミングを意識しながら、少しずつ実践していくことが効果的です。
第一歩として、以下のワークに取り組んでみてください。
ワークシート:今の人間関係を見つめなおす3つの問い
- 今、あなたが改善したいと思っている人間関係は誰との関係ですか?
(例:母、パートナー、上司、友人など)
→ 具体的な名前や関係を書き出してみましょう。
答え:_____________________ - その相手に対して、本当はどんな関係を望んでいますか?
(例:「もっと対等に話したい」「無理せず距離をとりたい」など)
答え:_____________________ - そのために、今あなたができそうな「1つの伝え方・行動」は何ですか?
(例:「今日は忙しいから後で話したいと伝える」「LINEでお願いを1つだけ伝える」など)
答え:_____________________
私自身、父との関係で丁寧なコミュニケーションができていない時期がありました。
父は突然電話をかけてきて、いきなり用事を言ってくることが多かったのですが、
私が忙しいときでも出てしまい、つい冷たい対応をしてしまうことがありました。
けれども、「電話に出たのは私自身」だったという事実を放置していたんです。
「緊急じゃないならLINEしてね」と伝えることや、
「今は出られない」と判断して10分後にかけ直すという選択もできたのです。
こうして関係に適切な境界線を持ち、
自分の気持ちに丁寧に対応するようにしたことで、父との関係もぐっとラクになりました。
日々の中で、怒りやイライラが頻繁に湧いてくる人間関係に対して、
まずは一つ、自分自身を見つめ直す時間を持ってみてください。
小さな気づきと行動の積み重ねが、驚くほど人間関係を変えていきます。
このブログでは、人との境界線、自分自身の認識、
そして心の軽さを育てるためのヒントをお届けしています。
もし今、抱えているモヤモヤがあれば、「想いの箱」から、
メッセージを送ってくださいね。
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