過去を受け入れるとラクになる。他人の目に振り回されない境界線の持ち方

人間関係と境界線,境界線の引き方

過去を隠すことに労力を使っていない?

私たちは、ときどき過去の自分を隠したくなります。
「あんな失敗、誰にも知られたくない」
「こんな自分、見られたらどう思われるんだろう?」

そんな気持ちがあるのは自然なこと。
でも、それを隠すために気を張っていると、心がどんどん疲れていきます。

その労力は、本来の自分ではなく「他人の目」に向けて使っているから。
そして、誰かの目を気にして“見られたくない自分”を隠す努力って、
実は自分に優しくないんです。

そもそも、「他人がどう思うか」は完全に他人の領域。
そこに踏み込みすぎると、心がすり減ってしまいます。

自分を守るために境界線を持つ

境界線を持つことは、「人と距離を置くこと」ではありません。
それは、自分の心の体力を守るためのもの。

たとえば、こんなふうに問いかけてみてください。
「これは相手の問題。私は私をどう扱いたい?」
そうやって、自分の内側に意識を戻していくことで、
少しずつ“他人軸”から“自分軸”へと切り替えていきます。

私自身も、境界線に失敗することがあります。
「あ、今ちょっと踏み込みすぎたかも」
「これは私が担うことじゃなかったな」と気づいては、またやり直す。
そうやって、自分にとってちょうどいい距離感が少しずつ見えてくるんです。

過去と和解して、自分らしさを取り戻す

自分らしく生きていくには、過去と和解することが欠かせません。
「あんな失敗もあった」「あのときはすごく悩んでた」
そんな過去を否定するのではなく、「そうだったね」と認めてあげること。

その経験こそが、誰かの支えになったり、
あなた自身の糧になったりする。

過去を隠すのではなく、味方にしていく。
その姿勢が、静かだけど力強い“自分軸”の生き方につながっていきます。

あなたがいま、そっと認めてあげたい“過去”はどんなものですか?
そのうえで、今日のあなたができる「ほんの少しのやさしい一歩」は、どんなことですか?

境界線に正解はありません。
でも「これは自分の心を守るための選択だ」と思えるなら、
堂々と選択しましょう。

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