過去のことが心に引っかかる時に考えたい3つのこと

シンプルに考える

今はまるで何事もなかったように相手と付き合えても、実は、過去にその人と、ものすごい喧嘩をしたり、バトルをしたり、不満や嫌味を言い合ったりした背景を持っていることがあります。

今が良ければ全て良しのはずですが、ふとした時に、ふと過去の記憶が蘇ってきたり、なんとなく心の中で保留中になっているような感じがして、気になることがあります。他人であれば、気にならなくても、強いつながりを持つ家族なら尚更です。

今回はそんな時に考えたい3つの事について書いていきます。

1、「そういえば・・・」に潜む罠

親や配偶者に対して、過去のことをふと思い出して、「そういえば・・・」と話を切り出したくなる時があります。心の中では、『今、うまくいっているのはいいけれど、そういえば、ああいう問題あったよね・・・。あの問題について何も深く話し合っていないよね。』と考えて、整理したいような気持ちになるのです。

今、目の前で、何か問題が起きているわけでもないのに、自分のタイミングで、自分の都合で、「そういえば・・・」と切り出し、過去のことについて話し合おうとするのは、自己都合で、自分が「したいこと」です。そして、実は自分勝手なアプローチでもあります。

過去のよくなかった問題をぶりかえして、話し出すことで、話したい本人は整理することができるかもしれませんが、相手は、全く求めていなかったかもしれない問題を突然に浴びせられます。

運良く、「ああ、私もそのことについて話したかったのよ。」となれば、ラッキーですが、今が順調なのに、ひょんとしたことで、思いつきで過去のことをぶりかえすのは、片一方の勝手にすぎないことが多いのです。

自分の問題を自分が認識して、自分で整理しようとするのは、自分の好きな時にいつでもできます。でも相手が関わるときには、常に相手のタイミング、相手の都合というものも存在しています。そもそも相手はもう、振り返りたくないかもしれません。それなのに、また過去のことを引っ張り出してくるのは、最悪、ふさいだ傷口を再びこじ開けてしまうことにもなりかねません。

このように、相手が関わることに、自分の都合で「そういえば・・・」と切り出すのは、人間関係を再び悪化させる罠が潜んでいます。今がうまくいっていて、特に問題がないのなら、「もういい。前に進もう。」の姿勢を持った方がいいでしょう。

2、前に進みながら反省する

「そういえば・・・」と相手に言いたくなった問題は、実は相手抜きに、自分自身で整理し、反省できます。

時間は待ったなしに容赦なく前へ、前へと進んでいます。過去の振り返りをしているその間も、刻々と前へ進んでいます。

人生の流れはとまることがありません。だからこそ、後ろを振り向かず、前に進み続けながら、後ろで起きたことを反省していきます。立ち止まってしまうと、後悔が出てきます。たとえ自分の中で、反省することでも、笑顔で、前に進みながら反省すれば、次に活かせるプラスのことしか浮かんで来ません。

そうすると、そもそも相手など巻き込まなくても、自分の中でこれからどうすればいいのかは自然と見えてきます。相手の変化を要求することなく、自分が変わることができるのです。

あえて、こもって考えたり、家に閉じこもったり、悩んだりしてしまうと、気持ちの中で、どんどん問題が大きく感じてしまいます。日々の日常をしながら、進みながら反省することで、落ち込んだり、過去に引き戻されることを食い止めることができます。

3、「時間が解決する」のは立派な手段

人間関係に歪みが生じたり、過去に大きな問題があったことを、当事者同士で解決しようとするとき、つい「話し合い」という手段を選びがちです。

人と人との関わりの中で、この「話し合い」は万能に見えますが、実はそうでない面も持っています。話し合いをすればするほど、もっと納得の出来ないことが出てきたり、やっぱり自分は正しかったのだと感じたり、話し合いが長引いて、もうこんなことで話したくないと相手に対する嫌悪感を強めてしまう恐れもあります。

話し合いは、一定時間に会話によって何とか解決をしようとします。本当は、そんな短期間で解決するような問題でないことも、話し合いの中で、何とか結論や納得を得ようとする力が働きます。このスピード感に無理が生じ、話し合いをしたばっかりに人間関係がうまくいかなくなることがあるのです。

心の問題や、気持ちの問題は、ビジネスの問題や日常の白黒はっきりしているような問題と違って、時間を要して解決するものも沢山あります。

「時間が解決する」となると、どうしても手持ち無沙汰で、何もしていないように見えて、気持ちだけ焦ってしまうかもしれません。何となく「何もしていない」感じが、心地よくないかもしれません。

しかし、実は、下手に話し合いで解決しようとするよりも、よほど近道で、スムーズにいくことが多々あります。気づいたら、「あれ、あの時、なんであんなに怒っていたんだっけ?」と思うようなことに変わってしまうのです。

「時間が解決する」考え方に罪悪感を感じる必要は全くありません。問題によって、使い分けて、時には話し合いをあえて選ばないことも賢明です。こうして、手から離して委ねることも学ぶと、もっともっと肩の力を抜いて日々を送ることができます。

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