人間関係にダイエット~「なんで思いどおりにいかないの?」と思ったときに、立ち止まってほしいこと

自分を知る/認める

今回は、こころ往復便から、頂いたメッセージに回答します。

夫から、常に自分の思い通りにはいかないよと言われ、その度に又イライラします。
友人との関係でも相談したり、職場の人間関係の話をしても必ず言われます。
未来の事についても、コントロールしてしまうとありました。常にダイエットをしておりますが、なかなか思い通りに行きません。
体重が減らず、イライラして又食べ過ぎてリバウンドを繰り返しています。
この事も、コントロールしている状態ですか?
努力が足りない、自分をコントロール出来ていないと、又落ち込みます。
人からの視線も気になります。
心軽く生きて行きたいです。

いろんなことを「コントロールしてしまうこと」
に悩んでいるという状況なんですね。

まず最初に、夫から「自分の思いどおりにはいかないよ」と言われたときに、
「ああ、そうだよね。」
とさらっと受け流すという選択もあると思いますが、
言われる度にイライラするとのこと。

この「イライラする」という反応に、すでにヒントが詰まっています。

なぜ、「思いどおりにいかないよ」と言われることに、
こんなにもイライラしてしまうのでしょうか?

それは、やっぱり「思いどおりにいってほしい」からですよね。

コントロールできることと、できないことを切り分ける

たとえば、夫の言葉や友人の態度、職場の人間関係など。
そこには「自分がコントロールできること」と「他人の領域」が混ざっています。

私たちは他人をコントロールすることはできないですよね。

どんなに頑張っても、相手は自分ではないから。
相手がどんな言動を取るか、どう感じるか、
それはすべて相手の選択の中にあります。

一方で、自分がどう接するか、自分の言葉や態度はコントロールできます。

もし自分の他人との接し方によって、少なからず相手に変化が起こったとしても、
その変化もまた相手の決断によるもので、私たちの完全な支配ではありません。

だからこそ、
「私は私をコントロールできるけれど、他人の人生はコントロールできない」
この境界線を明確にすることが、とても大切なんです。

ここを受け入れることが、スタートになります。

「自分をコントロールする」ことにも、優しさを忘れないで

次に、ダイエットの話。
これは「自分のこと」なので、確かにコントロールできる領域です。
ただ、それでも難しいのは、自制心が関わるからですよね。

感情的になっているとき、イライラしているとき、
人はどうしても甘いものが欲しくなったり、
ドカ食いしてしまったりするものです。


これは“ダイエットあるある”で、決して珍しいことではありませんよね。
リバウンドっていう言葉も、もうダイエットにはよくあること。

でも、重要なのは、前者の他人と自分の関係と違って、ダイエットの場合は、
「自分がコントロールできることを一時的に手放してしまった」ということ。
なので、他人をコントロールしようとする問題とはまったく別の話です。

感情が揺れているときに、食べてしまうことで心を落ち着けようとする。
それは「自分を守るための反応」でもあるんです。

だからまずは、そんなに自分に厳しくなりすぎない。

「やってしまうこともあるよね」とイライラではなくて、
冷静に現実を受け止めることが、次の一歩を踏み出すことにつながります。

二歩進んで一歩下がることがあっても、
また明日からやっていけばいい。


ここで「なんで私はダメなんだ」と自分を責めてしまうと、
逆にどんどん自暴自棄になってしまって、次の一歩が出せなくなるんです。

うまくいかないことがあるのは当たり前です。
ダイエットも、人間関係も、最初から一直線でうまくいくことのほうが不自然なもの。

それに、ダイエットをしたいという気持ちの裏には、
「自分の体を大切にしたい」「自分をもっと丁寧に扱いたい」
という思いがあります。

うまくいかない日があっても、それは自分を責める理由ではなく、
むしろ「自分を気にかけている証拠」。

「朝昼はできなかったけど、夕食からまた整えていこう」などと、
軽やかに再スタートしていけばいい。

肩の力を抜いて、自分のペースで、
焦らず、丁寧に、自分に優しく進めていきましょう。

そうやって少しずつ、自分との関係を優しく整えていくことが、
結果的にいちばんの近道になりますよ。

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