人間関係と境界線

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今回は、家族を大切に思っていて、愛している。だからこそ辛い。だけど辛い。そんな重い心を抱えている人に向けて書いています。

まず、最初にとても辛いですよね。

あなたが良かれと思ってやってることが水の泡になっています。

子供をお持ちの方は、注意して、怒っても、良くなるどころかますます悪くなる。怒っても意味がないとわかっていながら、やっぱり怒ってしまう。気持ちの行き場に困ってしまう。

本当に辛いと思います。

あなたは人一番愛情があって、思いやりもあって、簡単に人を切り捨てられる人ではありません。だからこそ、余計に苦しいんです。

「辛いならやめればいいじゃん」っていう人もいますけれど、それができないから辛いんですよね。

「できないって思っているのは、自分だよ。自分が手放せばいい。」っていう人がいますけれど、手放し方がわからないですし、そもそも手放していいのかダメなのかもわからないですよね。

あなたはとっても真面目な方です。

真面目に一生懸命生きていこうとしているんです。

心軽く生きるヒント

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アルコール依存症は病気です。お酒を飲むことが、コントロールが効かなくなってしまうところまでいき、日常にかなりの弊害をもたらしていても、コントロールができず、本人の力ではどうすることもできなくなります。

依存症の彼らにとって、依存していないといけない理由があります。依存してないと、苦しくて生きていけない理由があります。依存なしで現実を直視するのは苦しすぎる理由があります。

その理由は、家庭環境だったり、職場環境だったり、虐待や、いじめ、暴力や孤独、ストレス・・・などと言った複雑な理由というよりかは、むしろ「寝れないから」とか「忘れられないから」とか目の前の苦痛に対する一時的な対処法です。

もちろん、依存症になってしまうほどに至る本人の性格的なものや、考え方には、育ち方とか過去のトラウマとか、そういう複雑な要素が絡まっていますが、目の前の水を飲むか、飲まないかを考えた時に、単純にのどが渇いたからであって、アルコール依存症者が、依存症になったあとに、お酒を飲むか飲まないかの理由は、もっとシンプルに、飲まないとやっていけない何かがあるからです。 ...

心軽く生きるヒント

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家族から悩みを打ち明けられました。しかも、突然のカミングアウトです。葛藤している思いを伝えられました。

たとえば、

実は、いじめを目撃した。
実は、自分はゲイであるということが分かった。
実は、婚約者はには子供がいた。
実は、夫から家庭内暴力を受けいている。
実は、子供から、罵倒された。
実は、妻が精神科に入ることになった。

など。

あなたはずっと待っていました。相手が心を開いてくれるのを。辛そう、苦しそうなのはわかっていたけれど、なかなか話すことができませんでした。

そんな家族から、悩みを打ち明けられたんです…どんな反応をしますか?

家族から、悩みを打ち明けられた時に、ちょっとした特別感を抱くかもしれません。相手は自分を信頼しているから話してくれたということを感じるからです。悩みを打ち明けられるというのは、秘密を教えてもらうような感覚に似ています。秘密は誰にでも言いません。

人は信頼できない相手に、心を開けません。人に何かをカミングアウトするってことは、と ...

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ふとした時に、過去のことが蘇ってくる。

特に辛いことがあった時、悲しいことがあった時、目の前の現実に満足できない時。過去のことを考えてしまう。

過去の延長線上に今があると思い、「あの時、ああしたのがよくなかった。こうしたのがダメだった。」と自分の過ちを探そうとする。

考えすぎると、過去はどこまでも遡ります。今50歳の男性でも、3歳ごろまで戻ってしまうこともあります。そうすると、−47年。でも脳の中では一瞬でワープしてしまうんです。

考えても仕方ないのに、と頭では分かっているのに、過去のことを考えてしまう。過去のことを考えて、辛くなるという時に、どうすればいいのかについて紹介します。

過去を責める自分を責めないこと

まず、過去のことを考えてしまう自分を責めないことです。過去について色々な名言があります。「過去は過去。」「過去は変えられない。」「変えられるのは未来。」

そのように教えられてきたし、今と未来を生きようと思えば思うほど、「過去は過去。」「過去は変えられない。」なんてことを呪文のように頭の中で繰り返してし ...

心軽く生きるヒント

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誰でも家族関係を平和にしたいと思っています。

喧嘩が絶えなくて、家族なのにただの同居人のようになっていて、イライラする・・・そんな家族関係では疲れてしまいます。

一人一人違う個性を持つ家族です。
4人家族なら、4人の違う性格の人間がいます。
母親と娘が全く違う性格の持ち主であることは、全然珍しいことではありません。

娘なのに、息子なのに、彼らが何を考えているのかわからないと悩む母親も少なくありません。

夫婦関係では、いつも夫は優しく、理解してくれることを妻たちは望みます。
また、いつも妻に尊敬され、信頼されていることを夫たちは望みます。

でも、現実は、理解しがたいことが沢山起きます。

頼んだ要求は無視されることもあるかもしれません。
その結果、イライラするかもしれません。

イライラを我慢していると、今度は、突然爆発してしまうかもしれません。
そして、今度は怒ってしまった自分にがっかりして、更に不快になるかもしれません。

こんな繰り返しでは、疲れて ...

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親子の役割逆転は、子供なのに、親の責任を自分のものかのようにして引き受けてしまうことです。今回は、そこから派生して、「不必要な責任を感じて生きづらさを感じている人」指します。

役割逆転は、子供時代や、幼少期に形成されることも多く、もはや無意識で、知らず知らずのうちに、自分の考え方の一部になってしまうこともあります。自分がまさか、そんな「責任感」で苦しんでいたとは知らずに、様々な問題を自分のものとして抱え込んでいたかもしれません。

負わなくてもよい責任が自分を苦しめる

親子は、親子です。

親が親の立場をしないことは、子供が親の立場をしないといけない理由にはなりません。

また、両親の喧嘩が多いのは、両親の問題です。なのに、「私がいい成績をとらないと家族がギスギスしてしまう。」と感じて、そのために一生懸命に勉強を頑張るようであれば、これは既に親子の役割逆転が生じています。

家族円満とか、家庭がスムーズにいくことは、本来、子供が「責任」までは感じなくてもいい領域です。子供がこのようなことを無意識で感じてしまっていると、成長して、大 ...

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今回は、アドラー心理学について取り上げます。

私は、カウンセリング手法として、特定の心理療法をサポートしているわけではありませんが、家族問題については、アドラーの考え方をおすすめしています。今回は、その理由について書いていきます。

1、課題に分離について扱っているから

家族問題というのは、多くの場合、「あまりにも密接した」関係の中で生じてしまいます。友人関係や仕事の悩みとは少し種類が違って、お互いが、いい意味でも悪い意味でも「あまりにも親密」になりすぎた為に起きてしまった問題が多いです。

「親密さ」は家族関係には確かに必要なものであるけれど、同時にこの「親密さ」ゆえに、本来は相手の領域であるにも関わらず、土足でずたずた入り込んでしまうようなことがあります。相手の問題であることも自分の問題かのようにして、次第に癒着し始め、大きな問題につながってしまうのです。

家族問題のテーマのカウンセリングは、様々なものがあります。親からひどい悪口を言われた、配偶者の浮気、離婚、依存症、DV、うつ、引きこもり、ギャンブルなど様々です。ただ、課題は様々で ...

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今回オススメする本は「バウンダリーズ境界線(地引網出版/ヘンリー・クラウド、ジョンタウンゼント著)」という本です。

この本は、共依存について非常にわかりやすく書かれています。著者は心理学者です。聖書の引用がありますが、宗教は関係なく、キリスト教に馴染みがなくても、問題なく読めます。

特に、アルコール依存症、引きこもり、DVなど、家庭に深刻な問題を抱えている人が、問題を抱えた当事者とどう向き合うべきなのかについて悩んでいたら、今まで見えていなかった新しい視点に気づかされると思います。

本書のテーマは以下のようなものです。

人は、愛に満ち献身的であろうとするばかりに、自分の限界を忘れてしまうことがよくあります。あなたも次のように思ったことはありませんか?

*限度を保ちつつ、なお愛に満ちた人であることは可能だろうか?
*私の時間、愛、エネルギーそしてお金を欲しがる人に対して、どう答えたらいいだろうか?
*境界線を引こうとするとき、罪悪感を覚えるのはなぜだろうか?

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・・・

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自分を責めてばかりいると、毎日が苦しくなってきます。
しかも、ひとたび自責の念を抱き始めると、
本当は自分と全然関係ないことにも関らず、
「自分のせいなんだ!」とどんどん責め続ける始末。

今回は、そんな自責の念を解放する考え方について書いていきます。

毎日が本番ではなくて、あえて「リハーサル」と考える

完璧主義だったり、理想へのこだわりが強かったり、
自分の失敗が許せなかったりすると、自責の念に陥りやすくなります。

現実が、自分が「良し」としている状態に進まないと、
仮にその理由は全く他のところにあったとしても、
自分でわざわざ問題を集めて、抱え込んでしまうのです。

逆に言うと、自責の念が強い場合、
理想や完璧へのこだわりが強いのです。

それは、毎日が、まるで何かの「本番」であり、
間違えてはいけない、ミスをしてはいけないという強迫観念に駆られているかも。

うまくいかなかったり、成功できないと、
さらに、こんな自分ではダメだと自己啓発をした ...

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【相談内容】

同居の母が周囲の人に自分の悪口を言う。自分がどれだけ母を手伝っても、母は周囲の人(親戚や近所)に、「娘は何もできない」と不本意なことばかり言う。ただの嘘なので、ほっておこうとは思っている。ただ以前、うつ状態になり、本当に苦しんでいる時にも、母は助けてくれなかった過去のことを思い出すと、嫌な思い出が蘇ってきて、苦しい。家を出ようかとも考えている。(40代 女性)

親子関係というのは、他の人間関係と違って、少し特殊です。夫婦関係ともまた違って、親子関係だけは唯一「生まれた時からつながっている」という特別な人間関係です。

いい意味でも悪い意味でもあまりにも「親しみ」がある関係でもあるので、もはや無意識に子(もしくは親)をまるで「自分のもの」のように扱ってしまいがちです。その結果、境界線が機能せず、喧嘩や衝突が起こります。

近すぎる関係だからこそ、依存関係になってしまい、知らず知らずのうちに、自分の存在を承認させる対象として、子供や親を用いてしまうこともあるんです。

母親の課題をまずは切り捨てる ...