【グリーフ】喪失の悲しみとの向き合い方:焦らず回復していく

心理・思考

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グリーフケア、グリーフサポートと言った言葉を聞いたことがありますか?

グリーフはgriefという英語からきています。喪失や死別などによる深い悲しみ。嘆きのことを意味します。

大切な人の死というものは誰でも経験することです。私も喪失経験があります。今回はこのグリーフについて取り上げていきたいと思います。

プロセスが必要ー回復を焦らないこと

悲しみというものが癒されていくには、ある程度のプロセスを経ていく必要があります。つまり、時間をかけていくということです。

なので、焦って回復しようとしたり、1日も早く日常を取り戻そうとしない、ゆっくり時間をかけて癒されていくんですね。急に感情的になってしまったり、我慢していた思いが一気に出てくることもあるかもしれません。

そういうプロセスを通らせてあげる。自分で自分を立ち上がらせようと、急がない。こころの栄養を読んで下さっている方は、とても自分に厳しかったり、真面目な方が多いです。だからこそ、早く良くなろうと慌てたりしないーこれはとても大切なことです。

回復には、時間がかかります。そして、人によってもちろん、回復までのプロセスは異なります。一見、他人と同じような喪失経験でも、人それぞれ捉え方、見方が違います。

自分のペースで回復する。ゆっくりプロセスを通らせてあげる。これはすごく大切です。

信頼して話せる人には、話をしてみる

自分の喪失経験について、自分の胸だけに隠して、まるで「なかったもの」にしようとする必要は全くありません。「なかったもの」にすればするほど、癒されないままに心に留まってしまうことがあります。

信頼できる誰か、他の誰にも話せないけれど、この人なら話してみようかと言う人がもし目の前に現れたら、その時は、勇気をもって話してみるというのも選択肢の一つです。

自分の心の痛みを表に出すということは、決して簡単なものではありません。

でも、なぜか、この人なら話してみようと思えた時は、ぜひ話してみることもできます。なぜなら、自分が大切だった人が、言葉にすることで、明るみに出るんですね。この世に確かに存在したということを表に出せば出すほど、その悲しみを心に埋め込むことなく向き合えることができます。

なかったことにしたり、悲劇や不運と捉えて隠そうとしたり、自分の胸の内に留めれば留めるほど、苦しくなってしまうこともあるんです。

自分の経験に正直になれるチャンスがあったら、ぜひ活かしてみてください。そして、自分が心を開くと、自分と同じような経験をした人が、実は周りにいたこと、決して一人ではないことに気づくこともあるでしょう。

この世にはいない相手に語りかけたり、手紙を書いてみる

喪失した経験、亡くしてしまった大切な人のことを思う時、涙がとまらなくなる思いになっても、とても自然です。ものすごく悲しくて、悔しくて、辛い気持ちになってしまうからという理由で、あまり亡くされた本人のことを、考えないようにされている方もいらっしゃるかもしれません。

最初に書いた通り、プロセスですから、そういう時期を通ることは誰でもあります。でも、もし、人にも話せるようになってきて、故人を懐かしむ余裕が出てきていたら、今はいない相手に、話しかけてみたりとか、手紙を書いてみることも選択肢の一つです。

そうすることで、しばらく時間が経って、自分が心が塞いでいた気持ちに、向き合うことができるんですね。

想いを声に出したり、文字にすることで、涙が出てくることもあると思います。でも、同時に、向き合ったあとはどこかすっきりした、また頑張ろうという気持ちになる変化も起きたりします。

亡くなられた方を、「なかったもの」にするのではなく、ちゃんと「あったもの」とするんですね。これも、癒しに繋がっていくプロセスです。

 

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こころの栄養のメインテーマ:人間関係の境界線について

喪失

Posted by kokoronoeiyo