【想いの箱】ママ友の陰口を聞いて傷ついた ― 心の境界線を守るということ

人間関係と境界線

今回は、想いの箱に頂いたメッセージを取り上げます。

おはようございます
ママ友からの言葉に過剰反応しています
私の事ではなく、義姉の陰口で盛り上がっている話を直接されたからです

皆の前で、私の身内の事まで言われて許せません
以前から、理不尽な対応やキツい言葉は何度かあり、その都度我慢してその人の良い所を見て、お付き合いしてきました
その後、ラインのやり取りがあり、面倒な事になっているなら、聞かなかった事にしてと返事がありました
本当に、人を傷つけて、聞かなかった事にしてなんて無責任過ぎると思います
イライラ、モヤモヤが止まりません。

該当ブログ:
【過剰反応しない生き方】自己卑下/自虐をやめて、もっと毎日を楽しんで生きていく

こんにちは。
メッセージを受け取りました。

最初の一文、「私の事ではなく……」という出だしが印象的でした。

あなたに限らず、人から相談を受けるとき、「夫が……」「母が……」「友人が……」というように、話の中心が自分ではなく“誰か”になっていることはよくあります。

話しているのは本人であるにも関わらず、問題の主役や重要なテーマの中心人物が、第三者になっているのです。

人間関係に悩むとき、第三者の問題を“まるで自分のこと”のように抱えてしまうと、悩みは必要以上に大きくなっていきます。

これは一つの原則でもあります。でも、こうした傾向は誰にでもあります。
「悪い」とか「間違っている」という話ではなく、気づけたらラッキー、というくらいの気持ちで受け取ってくださいね。

私たちは、自分のことに本気で取り組もうとすれば、それだけでフルタイムの労力が必要になります。自分に向き合い、自分の課題に取り組み、自分の夢に向かって進む。
本来はそれだけで、十分すぎるくらい忙しいはずなのです。

けれど実際は、さまざまな心の葛藤が、
自分主体の姿勢を逸らしてしまうことがあります。


「本当は自分に向き合いたくない」
「自分を大切にする感覚が弱く、誰かの問題が解決すれば自分が落ち着けると感じている」・・・

背景は人それぞれですが、自分の外に目が向きやすくなるのです。
だからこそ今、「自分に向き合えない自分」を自覚することは、すごく大切な一歩です。

さて、出だしの話はここまでにして、いただいた内容を拝見しますね。

ママ友から身内(義姉)の悪口を言われて、傷ついた。そして怒りも湧いてきた。
とても自然な感情です。私にも家族がいますから、その気持ちはよく分かります。

そして、LINEのやり取りが気まずくなった末に、「聞かなかったことにして」と言われたとのこと。
気持ちのやり場を失ってしまいますよね。

ここでまずお伝えしたいのは、あなたが義姉についてどのように感じているのか、ということです。

あなたが強い反応を示したのは、「義姉は、そんなふうに言われるような人ではない」と、心から思っているからではないでしょうか。

つまり、あなたは義姉の人柄をちゃんと知っていて、ママ友が言った陰口は、その実像とはかけ離れていると判断した。
その“あなたにとっての義姉像”は、あなたと義姉との大切な関係性の一部です。どうかそれを、これからも大切に守り続けてくださいね。

他の誰かが義姉をどう言おうと、それがあなたの義姉への認識を揺るがせるものであってはならないということ。これが「境界線を守る」ということです。

ママ友は、ママ友の価値観と判断で義姉をジャッジしました。

その“裁く自由”は、たしかに彼女にあります。
ですが、そのジャッジにあなたが影響を受ける必要はありません。

大切なのは、「ママ友が何を言おうと、私が知っている義姉はこういう人。あなたの陰口には、私の髪の毛一本すら動かない」という、そんな静かで堂々とした態度を取ることです。

今のあなたは、ママ友の判断に力を与えすぎてしまい、
心が大きく揺さぶられている状態です。
でも、そこに怒りを感じているのは、あなたが義姉のことを本当に思っている証ではないでしょうか。どうか、その敬意と想いを、自分の中で守り続けてください。

そしてもうひとつ。
ママ友をコントロールすることはできませんが、あなた自身が誰と付き合うかを選ぶ自由は、常にあなたの側にあります。

「以前から理不尽な対応やキツい言葉があり、その都度我慢して、良いところを見て付き合ってきた」とのことですが、
大人の人間関係は、我慢して続けるものではありません。

「子どもが同じ園や学校に通っているから」といって、ママ同士が無理に友達になる必要はありません。
それもまた、あなたが選べることです。

もっと、自分を大切にしてくださいね。
理不尽な言動やキツい言葉を受け入れる必要はまったくありません。
我慢もしなくていいんです。

ここは、あなたの側の扉を静かに閉じるタイミングかもしれません。
境界線を引くことで、あなた自身の心の平穏を守っていきましょう。

「いい人」をやめたい。そう思ったときに考えてほしいこと

 

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