「得か損か」で決めてない? ― 自己認識が整うと、選択が変わる
今回は、何かを始めるときの判断基準の一つ、
「損得勘定」について、書いていきたいと思います。
目次
損得勘定で動くのは自然なこと
まず最初に、自分の人生の選択において、
何かをしようとするときに、
損得勘定を考えてしまうのは、人間としてごく自然な心理。
「これをすると得をするか?」
「これをすると損しないだろうか?」
そう考えるのは当然のこと。
でも、ここで少し立ち止まってみてほしいのです。
そもそも損得勘定に走ってしまうのは、
実は、「自己認識が整っていないから」。
うまり、損得勘定以外の自分軸という視点が欠けているんです。
今回はこの視点から取り上げたいと思います。
自己認識が整っていないと、損得に頼ってしまう
このブログではよく「自己認識を整える」ということを伝えています。
それはつまり、自分というものがしっかり見えていること。
自分の立ち位置が分かっていること。
今の自分がどんな状況で、何を考えていて、何ができて、何ができないのか。
何が得意で、何が苦手なのか。
そういった「自分」という存在をきちんと見つめられている状態のことです。
そして、どんな自分であれ、今の自分を大切にする。
他とは決して同じではない、唯一無二の存在として扱う。
その感覚が「自己認識を整える」ということです。
自己認識がぐらぐらだと、人は自分の外側に判断材料を求めてしまいます。
そのときに使いやすいのが「損得勘定」。
金銭的・時間的・身体的メリットなど、
損か得が分かりやすい基準をもとに動くのは便利な判断だからです。
けれども、自分が今どういう状態にあるかが見えていれば、
損得勘定ではなく、
「自分はこうありたい」という軸から選べるようになります。
自分の軸から選ぶと、人生は静かに整っていく
たとえば英語の勉強を始める場合。
「やっておいた方が得だから」という理由で始めるのと、
「自分の関心のある法律の分野を深めたい。
そのために海外の本を読みたい。だから英語を学ぶ」
という理由で始めるのとでは、全く違います。
前者は「資格」や「テスト」といった外側の目標になりがちですが、
後者は自分の軸に沿っています。
だから、目的意識も高く、情熱も長続きするんです。
損得勘定ではなく「自分の軸」で物事を選ぶと、
方向性がブレにくくなり、人生が静かに整っていきます。
もし今、進路や生き方で迷いがあるなら、
いったん立ち止まって、自分の「現在地」を見直すこと。
自分は今どこにいて、
これまでどんな道を歩んできて、これからどんな道を進んでいきたいのか。
そして、そのために必要なツールや行動は何なのか。
そうやって自分の視点で考えるようになると、
「人気だから」
「得だから」
「損だから」
「人に言われたから」
などではなく、自分の足で選び取る感覚が戻ってきます。
他人に流されず、自分の軸にとどまって、足元を固めていく。
こうしてこつこつと積み上げていくことは、
人生を本当の意味で豊かにしていく道です。
あなたが今「得だから」と思ってやろうとしていること――
それは本当に、あなたの軸から出た選択ですか?
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