【人間関係の苦しさ】『他人に変わってほしい』という本音との向き合い方

自分を知る/認める

こんにちは。
今回は、人間関係の悩みの正体のひとつを、取り上げたいと思います。

その正体とは──
「他人に変わってもらいたい」という気持ちが私たちの中にあることです。

 誰もが抱えている「他人に変わってほしい」という感情

「私、人に変わってほしいって思ってたんだなぁ」と気づくこと。
実はこれ、自分だけじゃなくて、誰もが持っている感情なんですよね。

たとえば、あるグループに参加したとします。
そのグループのリーダーの言動が、ちょっと気に入らない。
「もっとこういうリーダーだったらいいのに」って思った瞬間、
もうそれは「他人に変わってほしい」という気持ちが生まれている証拠です。

でも、実はそのリーダーもリーダーで、
「この参加者たちがこうしてくれたら、もっとやりやすいのに」って思ってたりします。

そう、みんながみんな、他人に変わってほしいと思ってる。
それが人間関係のリアルなんです。

この事実を受け入れるだけで、人との関わりがすごくラクになっていきます。

他人に変わってほしい。でも自分は変わらなくていい

ここで大事なのは、
「相手も私に変わってほしいと思ってるんだ」と気づいたからといって、
自分を無理に変える必要はまったくないということ。

あなたはあなたのままでいい。
「これが私です」と、自分の軸を持っていれば大丈夫です。

これは、これまでこのブログでも何度もお伝えしてきた「境界線(バウンダリー)」の話につながります。

たとえば、赤ちゃんを連れてどこかへ出かけたとします。
赤ちゃんが声を上げたとき、
「周りに迷惑かけちゃったかな」と思うかもしれません。

でも、「私はこの子とここに来たかった」
という自分の思いを大切にしてほしいんです。

常識の範囲で行動しているなら、
人の優しさを信じてもいい。

もし「少しでも声を出したら迷惑かも」とビクビクしていたら、
行きたい場所にも行けなくなるし、心がすり減ってしまいます。

だからこそ、自分の気持ちを優先してあげることはとても大切なんです。

「他人に変わってほしい」と思ったら…自分の中で止めることの大切さ

そしてもうひとつ大事なのは、
「他人に変わってほしい」という気持ちに気づいたとき、
その思いを燃やし続けないこと。

どういうことかというと、
「こうなってくれたらいいのに」と思うのは自由です。
でも、その思いを“行動に移す”と、たちまちコントロールになってしまいます。
そして、コントロールはほぼ確実に人間関係の衝突を生みます。

夫に対して、子どもに対して、友人に対して、
「こうしてほしいな」と思う気持ちは自然なもの。
でも、それを実際に相手に変えさせようとするのは全く別の話なんです。

つまり──
「この思いは、相手も別のことで、何かを私に対して思っているかもしれない」
と、気づいて、そこで止まること。

行動に移さなければ、それはまだ自分の中の問題です。

「私は今、こんなふうに他人に期待していたんだな」と、
静かに自分と向き合って、その気持ちを手放していく。

そのプロセスは、自分一人でもいいし、誰かと一緒でも構いません。
でも大切なのは、その感情を他人にぶつけないこと。

それだけで、悩みは大きくならないし、人間関係も壊れていきません。

最後に:あなたの思いは自然なもの

「変わってほしい」と思うのは、あなただけじゃない
誰だって、そう思っています。

でも、その感情に飲み込まれずに、
自分を大事にして、静かにその思いを扱っていくこと

それだけで、人間関係のごたごたはどんどん少なくなってきますよ。

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