自分でなんとかしようとしていませんか?境界線を引くという選択

人間関係と境界線

「助けてください」と言うことに、どこか抵抗を感じてしまう
——そんな経験はありませんか?

今回は、「助けを求めること」と「境界線」の関係について取り上げたいと思います。

まず、ここで言う「助けを求める」とは、
単に人に対して「助けて」と言うことだけではありません。

人生をよりよく生きるために、
必要なサポート、知恵、ツール、技術を主体的に受け入れていくこと全体を指しています。

助けを求めることに、ネガティブなイメージを持っている方がいます。
でも、助けを求めることは、決して弱さや甘えではありません。

むしろ、人の力を借りて、人生を前進させていく行為なのです。

助けを求められないのは「境界線」の問題

「助けを求められない」という状態の背景には、
大きく2つの境界線の問題があります。

① 自分の限界がわからない(現実が見えていない)

これは、自分がどこまでできて、
どこからはできないのかという“境界”を把握できていない状態です。

② 心理的な縛り(プライド・思い込み)

もう一つは、
「迷惑をかけたくない」「弱く見られたくない」

といった心理的なブロックです。

 

良いニュースは、世界って、“助けたい”という思いであふれているんですね。

人間の根本的な欲求の一つに「貢献感」があります。
誰かの役に立てること、誰かに「ありがとう」と言ってもらえること。

これが、人に深い幸せをもたらすんです。
この“助け合いの循環”の中に、私たちは生きています。

たとえば、朝起きるとき、あなたはベッドの上にいます。
そのベッドは誰かが作ってくれたもの。

水道の蛇口をひねれば水が出てくる。
それも誰かが整備してくれているからこそ。

日常のあらゆる場面が「誰かの助け」によって成り立っていることに気づくと、
助ける・助けられるってとっても当たり前の自然な日常なんです。

自分の「助けが必要なエリア」を見つけて、委ねていく

助けを求めるために大切なのは、
「自分でやら(れ)ない」と決める領域を持つことです。

たとえば、あなたが足を痛めて荷物を運ぶのが難しいとします。
そのとき、「誰かに頼むのは申し訳ない」「なんとか自分で持とう」と思っていませんか?

または、毎日のタスクが山積みで、心も体も限界に近いのに、
「こんなことで弱音を吐いてはいけない」
「他の人も頑張ってる」と自分を追い込んでいませんか?

このブログを訪問してくれる人は、
基本的に「無理する」人です。
「頑張る」人です。
だから、境界線という言葉が人生のテーマに入ってくるんです。

何もここで話しているのは、
図々しくなることでも、
人を利用することでも、
自己中心的になることでも、全くありません。

助けが必要なエリアをちゃんと見定め、ちゃんと助けてもらうことを始めていく
という極めて健全なことなんです。

大切なのは、
自分の“限界”をしっかり認識し、
「ここから先は人の手を借りよう」と線を引くこと。

それが、“境界線”を持つということです。

境界線を持つことは、あなたの人生を広げていくこと

助けを求めないまま、自分でなんとかしようとすると、
自分の能力や魅力は埋もれます。

「自分にはできないことがある」
「ここは助けてもらおう」

こうやって、素直に認めて、適切に“任せる”ことができたとき、
あなたは、本当にやるべきこと・やりたいことにエネルギーを注げるようになります。

まずは、自分の“助けを必要とする部分”を認め、
そこに他人の力を入れること。

「ここまでが私のできること」
「ここからは、誰かの力を借りよう」

そんなふうに線を引けたとき、あなたの人生は、
もっと自由に、もっと自然体に、もっと喜びに満ちていきます。

ぜひ今日から、
「助けてもらっていいこと」「自分でやらなくていいこと」
を少しだけ意識してみてください。

それは、あなた自身を守ると同時に、
あなたの可能性をもっと大きく開いていく選択ですから。

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