家族に対しても「嫌なことは嫌」とはっきり言っていいんです
家族に対して「嫌なことは嫌」とはっきり言うことはとても大切です。特に夫婦間、親子間というのは、近い関係だからこそ、境界線が曖昧になりやすい関係です。
家族に対して、「嫌なことは嫌」とはっきり言えないあなたは、どこか自分の正直な気持ちを隠してしまっているかもしれません。家族関係であれ、時に、はっきりと断ること、勇気を持って気持ちを伝えることはとても大切なことです。まずは、そもそもなぜ、「嫌なことは嫌」と言えないのか、その理由を次の3つの視点から考えていきたいと思います。
目次
1、嫌と言ってはいけないと思い込んでいるケース
真面目な人、優等生タイプ、よくできる奥さん、旦那さんのパターンに多いです。そもそも、相手の要望に対し、嫌なんていうことが家庭の中で許されるとは全然思っていないんですね。嫌という選択肢が最初からないんです。一見「いい人」のように見えますが、これでは、一方の過剰な負担によって成り立つ不健全な関係性になりかねません。
真面目さは大切ですが、嫌と言ってはいけないと思い込むほどの真面目さは、自分の負担を過大にし、心身の健康を損ねます。
嫌とは言ってはいけない理由なんて、どこにもないのです。
自分の感情も、他の人と同じように、大切に扱われていいのですよ。自分が嫌だなと感じていることに対して、ちゃんと嫌だと言って良いのだと、まずは自分自身が許可を与えましょうね。
2、嫌だけど、断る為の全うな理由が思いつかないケース
この場合は、何か断るには、常に理由が必要だと思っています。このタイプの方は、論理的に物事を考える傾向もあり、〇〇だから〇〇のように、なぜ嫌なのか、なぜ賛成なのか、なぜするのか、このように考える思考が強くあります。
仕事においては、成果を上げやすいかもしれませんが、頭が先走るあまり、心が置いてきぼりになりやすいのです。
「嫌なのは嫌だから」くらいに、何か納得のできる、立派な理由がなかったとしても、自分の気持ちをそのまま伝えていいんです。家族なんですから。恐らく、これまでも、断るだけの理由が見当たらないというだけで、自分が引き受けてきたことも沢山あると思います。たとえ理由がなくても、「自分の感情が答え」くらいの割り切りが許されるのも、家族関係だからこそですし、それが自分を大切にするということですよ。
3、嫌ということで余計な問題を引き起こしたくないケース
この場合は、先のことをよく考える人に多いかもしれませんね。自分が嫌ということによって、家族から不機嫌な態度をとられる、不満を言われる、逆ギレされる、悪口を言われる・・・など、自分が嫌だということに、先々の恐れを抱えているとこの傾向が強くなります。
家族間で余計な問題を引き起こすくらいなら、とっとと自分でやってしまった方がいいと考えるのですね。
この場合は、境界線の侵入です。自分がどういう行動をとるか、また相手がどういう行動をとるか、これを切り離して考える必要があります。
自分が断ったことで、たとえ相手が不機嫌になったとしても、あなたはその責任をとる必要はないんです。
相手が不機嫌になるのは、相手の反応なんですね。「自分のせいで、相手を不機嫌にさせた。」などと思う必要はないのです。どういう態度を選ぶか、どういう感情を選択するか、それは相手の領域です。
自分の思いを実現するには、確かにリスクも伴います。相手の反応や態度によって、相手との関係性にヒビが入るリスクです。でも、そのことに恐れて、いつまでも自分の感情の境界線を相手に明け渡してしまっていたら、そのことで受ける負担も、あなたが全て責任を負わないといけないことになります。時に、勇気を持って、自分の思いをしっかり伝えていかない限り、いつまでも我慢をし続ける家族関係になってしまうんですね。長期的に健全な関係を積み上げていくためには、一時的な恐れに怯むのではなく、リスクを伴っても、自分の思いを大切にする勇気が必要です。
相手が本来やるべきこと、あなたがしなくてもいいことに対して、自分が嫌だと思っていることは、はっきり断りましょう。
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