【課題の分離】:鬱の家族への対応法
鬱の人には、安易な励ましや指示、アドバイスは控える方が良いと言われています。
というのも、鬱の人は生きるための前向きな意欲が低下している上に、他者への気遣いが強いので、他者から励まされ、慰められる好意に応えられない自分を責めてしまうから。
でも、鬱の家族を腫れ物に触るかのようにしていても、疲れてしまうのが家族。
言いたいこといっぱいあるのに言わないでおこうと、何度も出そうになった言葉を心の奥に引っ込んだり、「自分を変えるしかないんだ」と呪文みたいに唱えて、日々自己研磨するのも、正直疲れてしまうはず。
今回伝えたいのは、もしあなたが、鬱の家族に疲れていて、どうしても鬱の家族に言いたいことあるなら、普通に伝えよう。感情的にならず、落ち着いて普通に伝えよう。ということです。
〜〜
あなたが正直な自分の気持ちを言うことによって、相手が気分を害するかどうかは、
相手の課題
です。
鬱を理由にいつまでも病人扱いして、すべての我慢をあなたが背負っていたら、本当にあなたまで病気になってしまうか ...
アルコール依存症息子をどうにかして、自殺したい
息子はアルコール依存症。手に負えず、警察のお世話になる日も近いと思っている。
産んだのは私だから。息子をどうにかしないと。もう、自殺したい。(60代 女性)
家族の問題を自分の問題にして、
自責の念で苦しむのと、
家族の問題は家族の問題にして、
自分は自分の問題に取り組むのって、
天と地ほどの差があります。
前者は、完全に境界線違反です。
家族の問題を自分の問題にしている時点で境界線違反。
アルコール依存症なのは、息子さんであって、
お母さんの問題じゃない。
「産んだのは私」っていう考えを引っ張ることによって、
他人の問題を自分事に引っ張ろうとしている。
ここがルール違反。
考え方が、まずすごく極端なんです。
「産んだのは私」が全て成り立つなら、
そんな息子を産んだあなたを産んだ母親の責任になって、
その連鎖が永遠に続くっていうおかしなことになっちゃいます。
アダムとエバまで遡ります。
全て「他 ...
家族の問題は「全部私の責任!」と思っている人へ
家族のことでうまくいかなかったり、何か大きな失敗や挫折があった時に、
「全部、私の責任」と思ってしまうと辛いですよね。
笑って、「私の責任だから!あはは。」みたいなノリだったら大丈夫なのですが、
大抵、「私の責任だから!」って言う時って、どこか怒っているんですよね。そして、悲しんでいる。
「全部、私の責任」と、ため息交じりで、不服そうな顔しているんです・・・。
なぜかと言うと、心のどこかで、
「なんで私の責任なのーーー!責任とりたくないしーーー!ってか、私関係ないしーーー!」みたいな心の叫びが、実はどこかに隠れているんですね。
でも、真面目だし、自分が関わってきたことだし、「私の責任!」って思おうとしているんです。
そうやって思おうとすればするほど、どんどん、心が窮屈になって、苦しくなります。
なぜかというと、「私の責任」と思いながら、実は嘘なんですね。
本当は「私の責任」なんて思っていないんです。😄
そんな責任、本当はとれないし、とりたくないんで ...
配偶者は自分のもの?
夫婦関係の問題は、必ずと言っていいほど、「境界線」が機能していないし、
境界線が機能していない夫婦関係は、必ずと言っていいほど、距離が近すぎ。
距離が近すぎ・・・ってどういうことかというと、他人なのに、まるで自分の所有物のように扱っていること。
そこ触る?という所を平気で触ったり、
他の人の前で、勝手に配偶者をディスったり・・・
自分の勝手で何でもかんでも相手を動かそうとしたり・・・。
結論、やることなすこと、自分本位すぎる関係。
これでは境界線は全然機能していないし、その影響でお互いへの敬意もない。
そんな関係では、当然、愛も冷めていく。
あとは、結婚しているのに、未だに実家に縛られている人もそう。
実家の両親の期待に応えることがいっぱいで、
配偶者との時間は、「余った」時間で、なんとかやりくりをしようとする。
まるで、片手間で、残り物扱い・・・。
結婚生活って、夫婦の生活がまず主体なのに、
なんか二の次の人間関係にいつの間にかなっていたりする ...
「家族のために!」にあえてストップをかける理由
「家族のために!」と思って、何かしようと思ったことありますか?このブログを読んでくれているあなたはきっと「家族のために!」という正義感、責任感が強いかもしれません。
「家族のために!」と思って何かをしよう、何かを言おうと思ったこともきっとあると思います。
家族大好きで、家族が大切で、家族の幸せを心から願うからこそ思うこと。
それなのに・・・うまくいかなかった、それどころか逆に家族を傷つけてしまった、喧嘩になってしまった、無視された・・・なんて悲しいですよね。
もし、「家族のために!」と思ってやっていることが、うまくいかないなら、「家族のために!」の思いにあえてストップをかけます。
その理由は後ほど。
母が突然病気になったある晩〜〜
まずは、私の個人的なエピソードを紹介します。
以前、こんな出来事がありました。
ふと些細なことを伝えたくて、母に電話をしたんです。母は愛知県なので、私は神奈川県に住んでいます。
「もしもし?」と私。
「は・・・・い・・。」 ...
家族の平和作りは不完全さを認めること
誰でも家族関係を平和にしたいと思っています。
喧嘩が絶えなくて、家族なのにただの同居人のようになっていて、大切だけどイライラする・・・そんな家族関係では疲れてしまいます。
一人一人違う個性を持つ家族です。4人家族なら、4人の違う性格の人間がいます。母親と娘が全く違う性格の持ち主であることは、全然珍しいことではありません。
娘なのに、息子なのに、彼らが何を考えているのかわからないと悩む母親も少なくありません。
夫婦関係では、いつも夫は優しく、理解してくれることを妻たちは望みます。でも、現実は、なぜこのタイミングにこれをするのか理解しがたいことも沢山おきます。頼んだ要求は無視されることもあるかもしれません。イライラして、本当はそこまで怒らなくていいことに、突然爆発してしまうかもしれません。そして、今度は怒ってしまった自分にがっかりして自責の念に陥ってしまいます。
こんなことでは、疲れてしまいます。不安や心配、怒りに押しつぶされた家族関係では、次第に疲弊し、自分の毎日を充実させようとする気持ちも、夢に向かって前に進もうとする勇 ...
夫婦間に喧嘩が絶えない時の対処法
夫婦喧嘩は些細なことから始まることが多いです。ほんの些細なことがきっかけで、雪だるま式に問題が大きくなり、最終的に離婚してしまう夫婦もいます。
喧嘩は、小さな時に消すことです。火災が起きた時、小さな火なら、片手でも消せるのに、火が広がってしまったら手の施しようがありません。
火事なら、誰でも小さなうちに消そうとします。
でも、喧嘩になったらそう簡単にはいかないんです。火を火で消そうとするかのように、自分の正しさを主張し始めたり、相手の欠点を指摘し始めたりします。
そんなことしても、火事が大きくなるだけなのに、なぜかしてしまうんです。喧嘩が絶えない人は、身に覚えのある経験だと思います。
では、どうするのか?
それは、喧嘩の種を事前に防ぐことです。喧嘩が起きるのは、ほとんどの場合、相手の「境界線」の侵入によって起こります。
他人の時間、エネルギー、お金・・・これらのものに、入り込もうとするのです。
疲れて帰ってきた夫がいます。
妻は何か言いたいことがあります。でも、いきなり話し ...
苦しいのは愛があるから
感情の中で最もつらいものの一つは、人を憎んだり、自分を憎んだりすることです。なぜなら、憎むという行為は、存在をそのものを受け入れ難い感情です。そして、存在そのものを受け入れられないという思いは、生きるか死ぬかの瀬戸際までくるからです。
一時的であれ、「他人の存在がなくなればいい」と思った人は、強烈な痛みを経験しています。あまりの辛さと、悲しさと、絶望感に打ちひしがれて、その痛みから逃れるために、「他人」を消すか、「自分」を消すかどちらかの選択しか見えないほど、暗闇の中にいるのです。
本来、愛すべき存在を愛せない、受け入れるべき存在を受け入れられない、理屈ではどうしようもできない葛藤が、大きな苦しみなのです。
愛が枯渇すると、人の心は枯れてしまいます。心が枯れてしまうと、人とのつながりを求められません。人は孤独では生きられません。つながりを求められないのであれば、つながりを無くそうとします。
苦しいのは愛があるからです。
人とし ...
“引きこもり”という症状だと理解する
前回の「家に”引きこもり”の家族がいる人へ」の続きです。
“引きこもり”さえなくなれば・・・と思ってしまうことは普通頭の中では、「こうなってしまったのは仕方ない」と半分現実を認めつつ、冷静になろうと努力しながらも、頭の片隅のどこかに、「”引きこもり”さえなくなれば・・・」とやっぱり思ってしまうことがあるかもしれません。
まず最初に断言します。そう考えてしまうこと自体は普通です。自分が、何かを問題と認識し、その問題を取り除こうとする・・・そういう思いになってしまうことも、そういう行動をしてしまうことも、普通です。
そう思うこと自体は「普通」だけれど、では何を変えていかなくてはいけないのか?これを、はっきりさせましょう。それは、問題が「自分」ではなく「他人」の所有物となると、自分の思いと行動だけでは、どうにもできないことを「受け入れられる」かどうかです。
“引きこもり”という問題は確かにある。でも、本人が、本当にその問題を取り除こうとするまで ...
家族の問題について、急いで答えを出そうとしない
家族の中に大きな問題を抱えている時、すぐに答えを求めてしまう傾向がありますか?
誰だって、早く良くなってほしい、大変な状況から抜け出したい、もっと関係性を良くしたいと思うのは当たり前。でも、なかなか変わらない相手にイライラしていたら、家族関係は良くなるどころか、そのイライラや焦りが家族みんなに伝わってしまいます。
家族関係ってとっても密接なんです。同じ空間を共有する家の中というのは、外に比べたら、もう完全に密室状態です。そんな密室で、寝食を共にする家族。自分の態度や気持ちが家族に与える影響は軽視できません。
どうしてもイライラするあなたへ。「急いで答えを出そうとしない」ことを3つのポイントで伝えます。
1、すぐに答えがでないことがあるまず最初はシンプルにこれ。今、家族の依存症に苦しんでいる人、DVに苦しんでいる人、その他、うつや引きこもり・・・もしくは病名はついていないけれど、「大変な家族」に困っている人・・・
なんでそうなったかは、簡単に答えは出せません。もし、簡単に答えがでたら、精神科はいらないし、「依存」なんて言葉に苦 ...