“引きこもり”という症状だと理解する
前回の「家に”引きこもり”の家族がいる人へ」の続きです。
“引きこもり”さえなくなれば・・・と思ってしまうことは普通頭の中では、「こうなってしまったのは仕方ない」と半分現実を認めつつ、冷静になろうと努力しながらも、頭の片隅のどこかに、「”引きこもり”さえなくなれば・・・」とやっぱり思ってしまうことがあるかもしれません。
まず最初に断言します。そう考えてしまうこと自体は普通です。自分が、何かを問題と認識し、その問題を取り除こうとする・・・そういう思いになってしまうことも、そういう行動をしてしまうことも、普通です。
そう思うこと自体は「普通」だけれど、では何を変えていかなくてはいけないのか?これを、はっきりさせましょう。それは、問題が「自分」ではなく「他人」の所有物となると、自分の思いと行動だけでは、どうにもできないことを「受け入れられる」かどうかです。
“引きこもり”という問題は確かにある。でも、本人が、本当にその問題を取り除こうとするまで ...
家に”引きこもり”の家族がいる人へ
家に引きこもっている家族について、どうしたら”引きこもり”から卒業してくれるの?と悩んでいる方へ。
“引きこもり”=「悪」の考えが「悪」になりうる引きこもりの家族の相談に見える方は、最初の頃は「この”引きこもり”をどうにかしたい!」という思いでいっぱいになっています。
「息子がなんでもいいから仕事にさえ行ってくれれば・・・。」「せめて、家にお金だけでも入れて欲しい。」「見ているだけで、こっちまでおかしくなる・・・。」などなど。
もう最初から”引きこもり”=「悪」という大前提が頭の中に入り込んでいると、「悪」を基準として次の話を進めようとするので、どうにもこうにもうまく進みません。
他人が「悪」であるなら、その「悪」をどう取り除くか、どうやって「悪」を「善」に変えるかなど、「相手をどう変えようか」という視点でしか考えられなくなってしまうからです。
人間関係は誰もが必要としている“引きこもり”という状況につ ...
【相談事例】息子が引きこもりで困っている。早く働いて欲しい。
【相談内容】
息子がずっと引きこもりで、一体いつまでこういう生活が続くのだろうかと不安になる。息子は小さな頃の不平、不満を自分に言ってきて、よくよく考えると、かなり言い当てているこが多い。外出はしないが、飲んでいる薬のリサーチをしたり、薬を変更したいなどと自分から言ってくる。医者には必ず自分から行く。
以前、息子からある本を読んでくれと言われて、渡された本があり、内容は非常に暗い本で、息子はこんなことばかり考えているのだろうか・・・と思うと気持ちがまた下がってしまう。
過去のことを振り返ると、「たら・れば」の後悔がいっぱいわいてくる。年明けからお金を入れるようにと責めてしまった。引きこもりでも働ける求人をわざわざ見つけてあげて紹介したけれど、まともな仕事をしたいと言う。色々話したいけれど、息子はあまり話してこない。時間が経てば、経つほど、息子の就職も難しくなるだろうし、不安でいっぱいになる。(60代・女性)
引きこもるには理由がある今回の相談は、親子関係です。引きこもりというのは、自ら孤独を選択する行為なんですね。人は健全であれば、 ...