【子供が親へお金を使う】金銭支援の境界線

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子供が親へお金を使う金銭関係の境界線について、取り上げたいと思います。

ここでの子供とは、親と同居や別居に関わりなく、成人して別の生計を持っているという前提です。

先日、こんな相談がありました。

“海外で一人暮らしで仕事をしていて、親が自分のところに遊びにきたいと言ってきた。親はパートでそんなにお金には余裕がない。私自身は幼少期末っ子で、親からは私にはすごくお金がかかったと言われてきた。また、私立にも行ったので、大学にもすごくお金をかけてもらった。その義務感もあり、今は円安で航空券だけでかなりの出費で負担だが、親の旅費を出そうと思っている。”

とのことでした。

太字にしたところが、境界線を持てるところです。

彼女の本当の心の声は、こうでした。

海外で一人暮らしで仕事をしていて、親が自分のところに遊びにきたいと言ってきた。旅費は高く、親は自分で旅費を捻出するつもりかは分からない。私にとって彼女の旅費は負担なので、サポートはできない。彼女が自分で来ること自体は構わないので、来てくれるなら、受け入れる。

結論から言うと、義務感や罪悪感から親やお金を使う必要はないというより、使わない方がいいです。

感情の重荷からした行動は、更なる重荷をもたらします。感情の境界線が持ち、親の状況と自分の状況をごちゃまぜにはしません。

親のことは親のこと。自分のことは自分のこと。ここに境界線をしっかり持つんですね。

親が自分に対してお金を使ってきた。親なら当たり前。親は子供に対して、義務があります。当然です。

でも、成人した子供が、自分の生い立ちを振り返った時に、親に対して負い目を感じたり、罪悪感を感じても、それに従う必要はないです。

もちろん、「親がこうなら、ああなら、そもそも余計な負担を感じなくて済む」と思うかもしれませんが、他人はどうにもできませんから、切り離しましょう。

成人したにも関わらず、いつまでも親の面倒を見なくてはならないという責任感に駆られて出費する必要はありません。

罪悪感も、責任感も感情です。この感情を抱えることは、感情ですから自然なものですが、この感情を動機に、行動する必要はないんですね。

それよりも、自分の欲しいもの・・・例えば iPad が欲しいとか、新しい洋服を買いたいとか、クルーズに行きたいとか。そういったものを我慢していませんか。

重荷になる義務感や責任感を持っていると、いつまでも自分を満たすことを後回しにします。もし、何か自分のことで我慢しているものがあるなら、まずは自分のことにお金を使ってください。それが自分自身を大切にするということです。

親の言葉、親の過去の選択自体は、親自身のものです。親に対して、冷たくなる必要はありませんが、親がパートであろうが、借金を抱えていようが、自分の気持ちを折り曲げて、負担にさせてまで、金銭的援助をする義務はありません。

親にお金を使う時は、心から喜んでしたいと思うこと、したいと思う時にやってください。

心がついてこないことは、やらなくて大丈夫。やらないことで、親がどう思うか、何を言うかは、親のものです。ここも境界線を持つところです。

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境界線が機能していない親子関係はうまくいきません。

一時的に親にお金を送ることによって、関係が維持できてるかのように見えても、その関係性は非常に脆弱で、持続可能ではないんですね。

なので、自らの幸せを第一優先にしてください。自分が買いたいものや欲しいものをまずは得てください。我慢して親にお金をあげる金銭支援は、一切やめていきましょう。

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