親との距離感:親子の適切な境界線を持つためにできる3つのこと

人間関係の境界線

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こころの栄養で、「境界線を持つ」ということは、主要テーマの一つです。今回は親子関係の境界線について取り上げます。

人間関係の境界線

親子関係で、境界線がうまく機能していないと、ほぼ間違いなく問題が起きます。私も随分と長い間、曖昧な境界線の親子関係でした。私から両親への、「親離れ」と、両親から私への「子離れ」。この両方が問題としてあったと思います。

親離れの方は、私は私。親は親として、ちゃんと自ら、親と自分の間に線を引くってことですね。そして、子離れの方は、単純に、親を自分の領域には入れ込まないってことですね。

いつから子供から大人になるのか、これは各家庭様々ですが、18歳、20歳頃からはもう完全に大人でいいのでしょう。

親子関係に適切な境界線を持たず、いつまでも子ども扱いして、構ったり、いつまでも子供でいることに留まって、親が構ってくるのを受け入れていたりしていると、どんどん、癒着関係が広がっていきます。

なので、30代になっても、40代になっても、境界線が全く機能していない親子関係を持っていない人は、普通に存在します。そして、境界線がうまく機能していないと、間違いなく親子関係の問題が頻発します。

境界線問題は、時間が経てば、なおるものではないです。むしろ、時間が経てばたつほど、癒着がひどくなるくらいです。

60代で、80代の親のことで悩んでいる人がいます。こういうのは、30代、40代から、ずっと親に対して、曖昧な境界線をOKとし続けてきた結果です。

もし、親子関係の境界線が曖昧だなと認識したら、その時が境界線を持ち始めるチャンスです。

では、具体的にどのように境界線を持つことができるかについて、3つ取り上げます。

①物理的な距離を持つ

親子関係において、精神的な距離感、物理的な距離感がありますが、まずは、物理的な距離感を持つと、精神的な距離感(境界線)を持ちやすくなります。

逆に、物理的に常に関わる状態で、境界線を持つのは難しいです。同居しているなら、別居を考える。それが難しいなら、少なくとも階は区別する。それも難しいなら、部屋は区別するなど、出来る限り物理的な距離を持ってください。

そして、物理的な距離を持っていても、精神的に距離が持てていないので、実家に訪問する回数が多かったり、親を家に受け入れたり、としているなら、実家に行く回数を減らし、親を家に受け入れる回数も減らしてみてください。

これも物理的な距離を持つことに繋がります。

②過剰な手助けをするのをやめる

次に、「過剰な手助けをやめる」ということです。

例えば、結婚していて、子供がいて、目の前に面倒を見なくてはならないことが沢山あるのに、その責任がうまく機能しなくなるほどに、親のリクエストに応答し続ける必要は全くありません。

親は高齢だからと言って、何でもかんでも「しないといけない」と思う必要はありません。

できることは、できる。できないことは、できない。

無理してやる、我慢してやる。自己犠牲する。これらは、精神的な距離感がとれていません。

時間は有限ですし、体力も有限です。いくつも責任を引き受けることもできません。

まして、親孝行しなくては!などと、いい娘・息子と思われたいからやるなんてことは金輪際やめていきましょう。

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③躊躇なく断り、断られたらすぐやめる

また、断るということは、境界線を守るためには必要不可欠です。イエスマンでは、ほぼ100%境界線は壊れます。

私は、現在アメリカに住んでいますが、父親が旅行がてら、私の家に遊びに来たいと言ったのを断りました。

冷たいでしょうか?一昔前の自分だったら、断ったことに罪悪感を感じたり、別の日程を提案したり、逆に自分が一時帰国したり・・・などと考えていたと思います。

でも、今はそんなことも考えません。

私が断った理由ははっきりしています。7月末という、先方が決めたタイミングには、合わせられないからです。来るとなったら、私も観光に連れて行ったり、色々と案内したい気持ちは当然あります。でも、それをする余裕が、相手が決めた日程では対応できないからです。

また、自分が断るだけでなく、相手に断られることをちゃんと尊重することも、境界線を守ることになります。

たとえば、自分が良かれと思って、相手のためにしている何かが、相手からもう要らないと言われたとします。

そこで、「え!?どうして?これにはこんな効能があって、○○のメリットがあって・・・」なんて言っているようでは、相手の断りを全然受け入れていません。

気づかない間に、完全に相手の境界線に入り込んでいます。

自分もできないことは、躊躇なく断るけれども(もちろん、言い方は気を付ける必要があります。)、同時に相手から断られたら、潔く受け入れることも必要です。

自分のノーも相手のノーもどちらも尊重する。こういうことを繰り返していると、どんどん境界線が整ってきます。

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いかがでしたか?境界線問題は根が深いです。この記事の後も、数日は境界線について取り上げていきたいと思います。依存症問題、共依存の問題、過干渉の親、モラハラ、ここら辺もみんな境界線が機能していません。

もし境界線問題について、悩んでいることがありましたら、メッセージ送って下さいね。

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